ひょうごメタルベルトコンソーシアム

ひょうごメタルベルトコンソーシアム

ひょうごメタルベルトコンソーシアムは、兵庫県立大学が主導する産学連携型のコンソーシアムであり、金属粉末や3D造形技術の先進的な開発を目指しています。具体的には、硬度や耐熱性、微細加工性に優れた金属材料の研究が行われており、これにより新たな産業の創出を図っています。この取り組みは、地域の産業集積地として知られる兵庫県の瀬戸内海沿岸地域を支える重要な要素となっています。

背景

兵庫県は、全国有数の金属素材製造・加工企業が集まる地域ですが、近年では生産拠点の海外転出が進んでいます。この状況は地元産業に影響を与えており、高付加価値製品の開発が求められています。「ひょうごメタルベルト」とは、この地域の産業集積地を指し、高品質な金属製品の需要が高まっていることを意味します。

コンソーシアムは、そんな状況を背景に、2019年に設立されました。兵庫県立大学内にある『金属新素材研究センター』は、この取り組みの中心的な機関となっており、基礎研究を通じて高付加価値な製品の開発を支援しています。

研究と活動

金属新素材研究センターでは、金属3Dプリンターを用いて試験造形が行われています。これにより、さまざまな金属材料の特性や加工性を検証し、新しい製品や技術の開発につなげています。また、技術習得のためのセミナーや、会員企業間での技術共有のための報告会も開催されており、相互にスキルや知識を高める機会が提供されています。

展示会の視察報告会も実施され、最新の技術やトレンドを把握する場ともなっています。これらの活動を通じて、コンソーシアムはメンバー企業の技術力向上に寄与しており、新たなビジネス展開をサポートしています。

施設と設備

コンソーシアムは、以下のような先進的な研究設備を保有しています：

• - 電子ビーム型金属用3Dプリンタ（多田電機株式会社のTRAFAM要素技術研究機）
• - LUMEX Avance-25（株式会社松浦機械製作所製）
• - 合金作製装置および粉末作製装置（製造：日新技研）
• - フィールドエミッション型電子プローブマイクロアナライザ（日本電子製）

これらの設備により、業界最先端の技術を駆使した研究と開発が行われています。

会員企業

コンソーシアムには金属3Dプリンターの開発企業や受託加工業者、金属材料メーカー、金属加工業者など、さまざまな企業や団体が参加しています（2020年12月1日現在）。これにより、幅広い視点からのアイデアや技術の交流が行われ、新たなビジネスチャンスが生まれています。

ひょうごメタルベルトコンソーシアムは、産学連携を通じて地域の産業を活性化し、時代のニーズに応えるものづくりをリードする存在として期待されています。

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