ひろしま駅ビル ASSE

広島駅ビルASSEとekieの歴史と再開発

はじめに

広島駅南口に位置していた駅ビル「ASSE」は、長きに渡り広島の玄関口として親しまれてきました。しかし、2020年3月、駅ビル再開発計画に伴い閉館。その後、跡地には新たな複合商業施設が建設される予定です。この記事では、ASSEの歴史、そして新幹線口にある商業施設「ekie」と共に、広島駅周辺の商業施設の変遷と再開発計画について詳しく解説します。

ひろしま駅ビルASSE：半世紀の歴史

1965年の開業以来、「ひろしま駅ビル」として親しまれてきた駅ビルは、1999年に全面改装され「ひろしま駅ビルASSE」として生まれ変わりました。地下1階から7階まで、食品売り場、ファッション、飲食店、映画館、ホテル、さらには屋上遊園地や展望浴場など、多様なテナントが入り、多くの人々でにぎわう複合施設でした。特に、地下1階には地元スーパーマーケットが進出し、2階にはお好み焼き店が多数出店するなど、広島ならではの特色も持ち合わせていました。2006年から2008年には段階的なリニューアルが行われ、女性客をターゲットにしたフロア構成に変化していきました。

しかし、老朽化や広島電鉄の新路線計画による駅周辺の再開発の必要性から、2020年3月31日、ASSEは惜しまれつつ閉館。その後、解体工事が行われ、新たな駅ビル建設に向けて準備が進められました。

ekie：新幹線口の商業施設

一方、山陽新幹線開通に合わせて1975年に開業した「広島新幹線名店街」は、その後「ekie」へと名称変更。新幹線口西側の高架下に位置し、お土産店、飲食店、書店、フィットネスセンターなど、多様な店舗が軒を連ねる商業施設として発展しました。

2015年には増床・リニューアルを行い、「広島の名産・銘品の発見、発信」をコンセプトに、店舗構成を一新。さらに、2017年には南北自由通路の東側に「ekie SOUTHエリア」、2018年には新幹線口高架下エリアに「ekie NORTHエリア」がオープンするなど、エリア拡張を続けました。2024年には南口の新駅ビル開業に合わせ、さらに増床。全国最西端の成城石井などが出店し、新たな魅力を加えています。

駅ビル再開発計画と未来

ASSEの閉館と再開発計画は、広島駅の新たな発展に向けた重要な取り組みです。2019年に発表された計画では、地上20階建ての高層ビルを建設し、ショッピングセンター、シネマコンプレックス、ホテルなどを備えた複合商業施設とする構想が示されました。この計画は、広島駅の利便性向上と、地域経済の活性化に大きく貢献することが期待されています。2025年度の完成予定で、広島の玄関口としての新たな姿が期待されています。

ASSE時代の各階層とテナント

ASSE閉館時の各階層の構成は以下の通りでした。

地下1階: 食品・ドラッグストアフロア（スーパー、カフェ、ベーカリー、ドラッグストアなど）
1階: 和洋スイーツ・ファッション雑貨フロア（広島銘菓、コスメ、フラワーショップなど）
2階: 飲食フロア（お好み焼き専門店、定食屋など）
3階: レディースファッションフロア（レディースファッション、雑貨、インテリア、カフェ、携帯電話ショップなど）
4階: レディースファッションフロア（レディースファッション、雑貨、コスメ、カフェなど）
5階: 健康・文化・美フロア（書籍、カフェ、メガネ、ヘアサロンなど）
6階: 飲食と医療フロア（郷土料理、そば、パスタ屋、各種クリニック、薬局など）、中国SC開発本社
7階: サービスフロア（英会話、マッサージなど）

過去の施設：広島ステーションシネマと広島ステーションホテル

ASSEの前身である「ひろしま駅ビル」時代には、映画館「広島ステーションシネマ」やビジネスホテル「広島ステーションホテル」も存在していました。これらの施設は、1998年のASSE改装時に閉館・閉店しています。

まとめ

広島駅ビルASSEとekieの歴史と再開発計画は、都市開発と商業施設の変遷を象徴する事例と言えます。ASSEの閉館は、時代の流れによる変化を示すと共に、新たな発展への期待を象徴しています。今後、新駅ビルが完成し、広島駅周辺がどのように変化していくのか、注目が集まります。

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