ひろみの部屋

郷ひろみ、3枚目のオリジナルアルバム『ひろみの部屋』：電話越しの音楽体験

1974年1月1日、CBS・ソニーレコードより発売された郷ひろみの3枚目のオリジナルアルバム『ひろみの部屋』。前作『愛への出発』から8ヶ月ぶりとなる本作は、ユニークなコンセプトで制作されました。それは、郷ひろみ自身が電話越しにリスナーに楽曲を聴かせるという、当時としては斬新な試みです。

このアルバムは、オリコンチャートで初登場2位を獲得。前作に続きトップ3入りを果たし、郷ひろみの高い人気を改めて証明しました。そして、1991年9月15日にはCD規格で再発売され、現在でも多くのファンに愛されています。

洗練された楽曲群と豪華作家陣

『ひろみの部屋』には、筒美京平氏と岩谷時子氏の黄金コンビが手掛けた楽曲が多数収録されています。彼らの卓越した才能が光るメロディーと歌詞は、郷ひろみの歌声をさらに魅力的に引き立てています。

アルバムには、郷ひろみの代表曲の一つである「魅力のマーチ」(6thシングル表題曲)も収録。他に、軽快なリズムと覚えやすいメロディーが印象的な楽曲から、しっとりとしたバラードまで、バラエティ豊かな楽曲が揃っており、郷ひろみの幅広い音楽性を堪能できます。

また、海外楽曲のカバーも収録されており、アラン・オスモンド、メリル・オスモンド、マイケル・ロイドが作詞作曲した楽曲を日本語詞でカバーした「ラブ・ミー」、そして、モーリス・ジャール作曲の楽曲を日本語詞でカバーした「小さな愛のワルツ」も収録。これらの楽曲は、日本の音楽シーンに新たな風を吹き込むと共に、郷ひろみ自身のボーカリストとしての表現力の高さを示すものとなっています。

さらに、5thシングルの表題曲「裸のビーナス」とカップリング曲「僕たち」、そして、日本テレビ系列月曜ドラマ『ぼくは叔父さん』の主題歌となった「夢で会おうね」など、話題の楽曲も収録されています。

各楽曲の詳細

以下、収録曲の詳細です。

1. 夢を破らないで (作詞：岩谷時子、作曲・編曲：筒美京平)
2. 光を求めて (作詞：岩谷時子、作曲：筒美京平、編曲：高田弘)
3. 旅立ち (作詞：岩谷時子、作曲・編曲：筒美京平)
4. 夢子よ (作詞：岩谷時子、作曲：筒美京平、編曲：高田弘)
5. きもの姿の君 (作詞：岩谷時子、作曲・編曲：筒美京平)
6. 魅力のマーチ (作詞：岩谷時子、作曲・編曲：筒美京平)
7. ラブ・ミー (作詞・作曲：アラン・オスモンド、メリル・オスモンド、マイケル・ロイド、日本語詞：片桐和子、編曲：高田弘)
8. 夢で会おうね (作詞：岩谷時子、作曲：筒美京平、編曲：高田弘) ※日本テレビ系列月曜ドラマ『ぼくは叔父さん』主題歌
9. 小さな愛のワルツ (作詞：アラン・アンド・マリリン・バーグマン、メリル・オスモンド、マイケル・ロイド、作曲：モーリス・ジャール、日本語詞：安井かずみ、編曲：高田弘)
10. 僕たち (作詞：岩谷時子、作曲・編曲：筒美京平)
11. パピーラブ (作詞・作曲：ポール・アンカ、日本語詞：千家和也、編曲：高田弘)
12. 裸のビーナス (作詞：岩谷時子、作曲・編曲：筒美京平)

これらの楽曲は、郷ひろみの歌声と、豪華作家陣の才能が融合した、まさに珠玉の楽曲集と言えるでしょう。『ひろみの部屋』は、70年代音楽シーンを代表する名盤として、現在も高い評価を得ています。

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