ふしぎのトビラ

ふるさとサイエンス・ふしぎのトビラ

『ふるさとサイエンス・ふしぎのトビラ』は、2006年4月から2011年3月まで東北放送（TBCテレビ）が制作した、東北地方で放送されていた子供向けの科学教育番組です。通称「ふしトビ」として知られ、地域の不思議な事象や伝承をテーマにし、科学的視点から探求しました。

この番組は、東北電力の単独提供であり、東北6県と新潟県の7つの地域で、月に1回放送されました。2008年にはハイビジョンでの放送も開始しましたが、2011年3月に発生した東日本大震災の影響で放送は終了を迎えました。

出演者と構成

番組の顔とも言える総合司会は、深沢邦之（Take2）と女優のはしのえみで、みる人に親しみやすい雰囲気を提供しました。また、実験コーナーでは、学研に所属するミッキー先生が担当し、実験を通して科学の面白さを伝えました。

リポーターには、仙台を拠点とした荻原明香とワッキー貝山が参加し、各地からのリポートを担当しました。さらに青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島、新潟から各局のアナウンサーがリポーターとして、その地域特有の不思議な現象を紹介しました。特に、青森県の池田麻美、岩手県の神山浩樹、宮城県の渡邊裕子らが地域の魅力をフォーカスし、新潟県の伊勢みずほも歯切れの良いリポートで視聴者を魅了しました。

番組には通常、7人程度の子供たちがスタジオに出演し、彼らの視点から考察や質問をするスタイルが特徴的でした。これらの子供たちは仙台SOSモデルエージェンシーから所属しており、SPLASHやSPLASH Jr.のメンバーが多く参加していました。

番組の内容

『ふるさとサイエンス・ふしぎのトビラ』は、地域に根ざした不思議を様々な視点から検証していく内容でした。たとえば、仙台の牛タン、青森のりんご、新潟の米など、身近なテーマを取り上げ、視聴者の興味を引きました。地域の言い伝えや物語を通じて、科学を学ぶと同時に、文化を理解する機会を提供しました。

番組は、地域に密着した内容を求める視聴者のニーズに応える形で、教育的な要素を盛り込みました。科学に対する好奇心や探求心を育むことを目指していたのです。

放送スケジュールと変遷

これまで、東北電力が提供する番組はラジオ形式での放送が多かった中で、TBCテレビという新しいメディアで制作されることは新しい試みでした。番組開始直前には、60分のパイロット版が放送されたことで、視聴者の関心を集めました。本番組が放送されてからは、毎月第3土曜日に予定されていましたが、2008年6月と2011年の震災による中断がありました。

最後に

残念ながら東日本大震災の影響により、番組は2011年3月に打ち切られ、その後若干の代替番組が放送されましたが、視聴者に愛されたこの番組は多くの思い出を残しました。地域に根ざした科学の楽しさを子供たちに伝えることができる貴重な番組であったと言えるでしょう。

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