ふじようちえん

ふじようちえん：緑豊かな環境と革新的なデザインが融合したモンテッソーリ教育機関

東京都立川市上砂町に位置するふじようちえんは、1971年の設立以来、地域に根ざしたモンテッソーリ教育を実践する私立幼稚園です。学校法人地球のひろば藤幼稚園が運営しており、約560名という大規模な園児数で知られ、日本でも有数の規模を誇ります。

遊びと学びが調和する空間：モンテッソーリ教育と洗練された建築デザイン

ふじようちえんは、モンテッソーリ教育を取り入れています。子どもの自立心を育み、自ら学び、成長していくことを促すこの教育理念は、園舎のデザインにも反映されています。2007年3月に竣工した新園舎は、佐藤可士和氏をディレクターに、手塚貴晴・手塚由比氏（手塚建築研究所）が設計を手掛けました。老朽化した旧園舎に代わり、建設された新園舎は、単なる教育施設を超えた、子どもたちの創造性を刺激する魅力的な空間となっています。

特徴的な楕円形の平面設計は、外周約183メートル、内周約108メートルという広大な敷地を活かし、園児たちが自由に動き回れる開放的な環境を実現しています。そして、目を引くのは、園舎の中央にそびえ立つ3本のケヤキの大木です。設計者は、この既存の自然を最大限に生かすことを意識し、屋根を貫通させる形で残しました。このケヤキを中心として、ウッドデッキで構成されたドーナツ状の屋根は、園児たちの遊び場として活用されています。自然と建築が一体となった、他に類を見ないユニークなデザインです。

数々の受賞歴に輝く、未来志向の建築

ふじようちえんの園舎は、その革新的なデザインと機能性から、国内外で高い評価を受け、数々の建築賞を受賞しています。主な受賞歴には、2008年の日本建築学会賞（作品賞）、グッドデザイン賞2007年度インタラクションデザイン賞、第1回キッズデザイン金賞（経済産業大臣賞）感性創造デザイン賞、2007アジアデザイン大賞、2008日本建築家協会賞、OECD効果的学習施設好事例集・最優秀賞などがあります。これらの受賞歴は、ふじようちえんの建築デザインが、単なる美しさだけでなく、教育環境としての機能性や、子どもたちの発達を促す空間設計においても高い水準にあることを証明しています。

詳細情報

所在地: 東京都立川市上砂町2-7-1
設計: 手塚建築研究所
施工: 竹中工務店
構造: S造
階数: 地上1階
延床面積: 1,304m2

ふじようちえんは、モンテッソーリ教育と、受賞歴に輝く独創的な建築デザインによって、子どもたちの成長を育む理想的な環境を提供しています。緑豊かな環境の中で、子どもたちがのびのびと学び、遊ぶ様子は、まさに未来への希望を象徴していると言えるでしょう。

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