手塚由比

手塚由比について

手塚由比（てづか ゆい）は、1969年1月16日生まれの日本の建築家です。神奈川県に生まれ、建築家としての道を歩むことになった背景には、父親も建築家であることが影響しています。彼女は、特にヴェネツィアビエンナーレで大きく取り上げられた「雪に埋もれる自然科学館キョロロ」や、ユニークなデザインの「ふじようちえん」で多くの注目を集めています。これらの作品は、手塚貴晴との共同制作によるものであり、手塚夫妻の設計理念のほんの一部に過ぎません。

略歴

手塚由比は1987年に清泉女学院高等学校を卒業した後、1992年に武蔵工業大学（現在の東京都市大学）を卒業します。在学中には、卒業設計賞や学術優秀賞を受賞し、その才能の片鱗を見せました。その後、ロンドン大学バートレット校に留学し、ロン・ヘロンの指導を受けました。帰国後、夫である手塚貴晴と手塚建築企画を共同設立し、後に手塚建築研究所に改称しました。業界への貢献もあり、東洋大学や東海大学で非常勤講師として教鞭を執ってきました。

代表的な作品

手塚由比の手がけた作品はどれも高く評価されています。特に彼女が設計した副島病院（佐賀市）は、グッドデザイン賞や日本建築学会作品選奨など、多くの賞を受賞しています。また、川越市にある音楽マンションも評価を受け、日本商環境設計家協会のデザイン賞奨励賞に輝くなど、多才なデザインを展開しています。

さらに彼女が関与した「屋根の家」は、第18回の吉岡賞やJIA新人賞を受賞し、ふじようちえんは経済産業大臣賞やグッドデザイン賞を獲得しています。特に、ふじようちえんは佐藤可士和との協働により、子供たちが楽しむことを念頭においた独特な構造が特徴です。

著書

手塚由比は自身の建築観や理念を込めた著書も発表しています。「きもちのいい家」は、彼女の建築哲学を垣間見ることができる著作であり、清流出版から出版されています。また、手塚貴晴との共著による「手塚貴晴+手塚由比建築カタログ」は、二人が手掛けた作品の数々を紹介し、視覚的にも楽しめる内容となっています。

まとめ

手塚由比は、彼女自身の個性的なスタイルと、手塚貴晴との協力によって、様々な形で日本の建築界に貢献してきました。彼女の作品は常に新しい発見や体験を提供することを目指しており、その姿勢は多くの人々に影響を与え続けています。日本の建築界において、彼女の名前はこれからも注目され続けることでしょう。

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