ほっとけないよ

楠瀬誠志郎の代表曲「ほっとけないよ」：ドラマ主題歌からバラエティ番組まで

1991年11月15日、楠瀬誠志郎の10枚目のシングル「ほっとけないよ」がリリースされました。この曲は、TBS系ドラマ『ADブギ』の主題歌として書き下ろされた、彼の代表曲の一つです。

ドラマ主題歌としての誕生と意外な事実

「ほっとけないよ」は、ドラマ『ADブギ』の主題歌として制作されましたが、その誕生秘話には意外な事実があります。楠瀬氏本人によると、当初はダウンタウンの浜田雅功さんが歌うことが構想されていたとのこと。そのため、楠瀬氏の他の楽曲に比べてキーが高めに設定されているのは、浜田さんの声質に合わせたためだとされています。さらに、主題歌の選考には「ほっとけないよ」以外にもう一曲候補があり、楠瀬氏自身はそちらを本命としていたそうです。

「恋愛3部作」における位置づけ

「ほっとけないよ」は、楠瀬誠志郎の楽曲群の中で「君と歩きたい」(1992年5月21日発売、共同石油CMソング、日本テレビ系アニメ『ヨーヨーの猫つまみ』主題歌)、「しあわせまだかい」(1994年6月1日発売、TBS系ドラマ『ぽっかぽか』主題歌)と合わせて、“恋愛3部作”と位置づけられています。この3曲は、それぞれ異なる恋愛観を表現しており、楠瀬氏の音楽性の幅広さを示す重要な作品群となっています。

ベストアルバム収録とカップリング曲

「ほっとけないよ」は、1991年12月発売のベストアルバム『さよなら、また明日』にもリミックスバージョンで収録されています。カップリング曲の「ありがとう」は、アルバム『数千の星』からのシングルカットです。この「ありがとう」もまた、楠瀬氏の繊細な感性が感じられる名曲として知られています。

意外な場所で再注目：「ゲームセンターCX」

2007年から2008年にかけて放送されたフジテレビ系の深夜バラエティ番組『ゲームセンターCX』第7シーズンでは、「ほっとけないよ」が番組内で使用されました。よゐこの有野晋哉さんが演じる有野課長が、この曲に合わせて独特のダンスを披露したことで、新たな世代にもこの曲が知られるきっかけとなりました。番組内のコーナー名も「ゲーム&ウオッチ・ほっ時計ないよ」と、楽曲名に絡めた命名となっています。

音楽番組でのパフォーマンス

2010年11月8日には、ダウンタウンが司会を務めるフジテレビ系の音楽番組『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP』で、楠瀬誠志郎自身が「ほっとけないよ」を披露しました。これも、楽曲が持つ普遍的な魅力と、制作秘話にまつわるエピソードが、時を超えて注目を集めていることを示しています。

まとめ

「ほっとけないよ」は、ドラマ主題歌としての成功、意外な制作秘話、「恋愛3部作」の一環としての位置づけ、そしてバラエティ番組での再評価など、様々な側面を持つ楽曲です。その背景を知ることで、楽曲の魅力をより深く理解し、楠瀬誠志郎の音楽性についても新たな発見があることでしょう。作曲は楠瀬誠志郎自身が行い、作詞は並河祥太、編曲は楠瀬誠志郎が担当しています。カップリング曲「ありがとう」の作詞は松尾由紀夫、編曲は武部聡志と楠瀬誠志郎の共同作業によるものです。

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