ほほえみの宿 滝の湯

ほほえみの宿 滝の湯

「ほほえみの宿 滝の湯」は、山形県天童市に位置する天童温泉を代表する老舗旅館です。明治44年（1911年）の創業以来、天童温泉とともに歴史を刻んできました。同じ天童温泉にある「ほほえみの空湯舟つるや」とは兄弟関係にあり、地元では名門旅館として知られています。

将棋との深い関わり

天童市は将棋の駒の生産地として有名であり、その縁から「ほほえみの宿 滝の湯」は、数多くの将棋のタイトル戦の舞台となってきました。特に、将棋の対局専用の部屋として設けられた「竜王の間」は、特別な空間です。1994年に作られたこの部屋は、竜王戦の名を冠し、対局の中継を考慮した特別な仕様となっています。具体的には、中央の畳が通常の1.5倍の大きさで、天井にはカメラを直接取り付けられ、壁の中にはカメラケーブルを通すことができるなど、細部にわたり工夫が凝らされています。そのため、竜王戦の舞台として度々選ばれており、2008年には、羽生善治と渡辺明が初代永世竜王を争った七番勝負の最終局がこの部屋で行われました。なお、「竜王の間」は、対局の予定がない日には一般客も宿泊可能です。

環境への取り組み

近年、「ほほえみの宿 滝の湯」は、環境に配慮した経営に力を入れています。特に、旅館から出る生ゴミを堆肥として自社農場で利用する「循環型農法」は、特筆すべき取り組みです。この活動が評価され、2015年には地球温暖化防止活動を競う「低炭素杯2015」の企業活動部門で、環境大臣賞金賞を受賞しました。

その他の取り組み

2011年には、創業100周年を記念して、山形県出身の佐藤唯を起用したテレビCMを制作しました。また、2012年には、将棋界への長年の貢献が認められ、第19回大山康晴賞を受賞しています。2024年には、第37回アマチュア竜王戦の本大会が当地で開催され、審判長として藤井聡太竜王も訪れました。

「ほほえみの宿 滝の湯」は、歴史と伝統を守りながらも、常に新しい挑戦を続ける旅館です。将棋ファンはもちろんのこと、温泉と自然を愛する人々にとって、特別な場所となっています。

公式ウェブサイト

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