まぐさ戦争

まぐさ戦争 (Forage War)

まぐさ戦争は、1777年の1月から3月にかけてアメリカ独立戦争中にニュージャージーで展開された一連の小規模な戦闘で構成されるゲリラ戦です。この戦闘は、トレントンとプリンストンでの戦いの後、イギリス軍と大陸軍の双方が冬季の宿営に入った際に起こりました。大陸軍の正規軍やニュージャージー、ペンシルベニアの民兵部隊はイギリス軍とドイツ人傭兵に対して多くの偵察と小規模な攻撃を仕掛けました。

背景

1776年8月、イギリス軍はジョージ・ワシントン指揮下の大陸軍が守るニューヨーク市攻略を開始しました。迅速な行動を通じて、イギリス軍はニューヨークを占領し、その後ワシントン軍をニュージャージーへと退却させました。ワシントンはデラウェア川を越えてペンシルベニアに逃れ、降伏することなく敵に立ち向かう姿勢を貫いていました。秋にはイギリス軍がニュージャージーを占領し、地元住民との間に緊張が高まっていきました。

12月半ばには、現地のパトリオット民兵たちによるゲリラ戦が始まりました。彼らはイギリス軍の偵察隊に対して待ち伏せを行い、さらには1776年クリスマスの夜にワシントンが行った急襲がきっかけで、イギリス軍はさらなる後退を強いられることとなりました。

両軍の配置

ワシントンは低い山並みが続くモリスタウンに指揮本部を置き、そこからイギリス軍の侵入に備えた防塁を設けました。一方で、イギリス軍は約10,000名の兵力を持ち、南部のニューブランズウィックからハッケンサックまで展開していました。しかし、アメリカ側の民兵隊の圧力を受け、イギリス軍は北方の守備隊を後退させることになり、士気や供給問題に直面しました。

戦術

冬の初め、ワシントンはイギリス軍に近づく地域から食料や飼料を排除するため偵察隊を派遣しました。イギリス軍も小規模な略奪隊を送りましたが、アメリカ側の民兵部隊に打撃を受けることが頻繁にありました。この様子は、敵に常に圧力をかけ、戦闘を有利に進めるための戦術を採用するワシントンの方針を反映していました。

イギリス軍はアメリカ民兵を罠に陥れようとしたものの、それが上手くいくことはありませんでした。特にウィリアム・マクスウェル将軍などの指揮官が地形を熟知しており、アメリカ側の損害を最小限に抑えることに成功しました。これにより、イギリス軍は長期にわたり負担を強いられることになります。

損失と結末

歴史家デイビッド・ハケット・フィッシャーによれば、1777年の1月から3月にかけて起きた58回の戦闘において、イギリス軍の損失は900名以上に達しました。とはいえ、大陸軍の損失は正確には報告されておらず、双方の戦闘は続きました。

戦闘は4月に形を変え、チャールズ・コーンウォリス将軍が大陸軍の前進基地を攻撃しました。これにより小競り合いは終焉を迎えましたが、ニュージャージーでは依然として戦闘が続きました。ワシントンはその後も敵に備え、民兵と正規軍の連携を強化していったのです。

まとめ

まぐさ戦争は、アメリカ独立戦争における重要な局面を形成し、両軍の戦略や戦術がどのように変化したかを示す貴重な事例となりました。この戦局は、大陸軍がイギリス軍に対して持ちこたえ、自らの立場を強化するきっかけとなったのです。

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