もっと幸せに素直になれたら

シングル「もっと幸せに素直になれたら」の概要

チューリップの通算27枚目となるシングル「もっと幸せに素直になれたら」は、1985年1月19日に発売されました。この楽曲は、同日にリリースされたアルバム『New Tune』からのシングルカットとして選ばれました。しかし、この曲はアルバム発売前の前年秋から行われていた「Live act TULIP Out Of Our Time」ツアーで既に演奏されており、ファンの間ではある程度浸透していました。

歌詞のテーマとアレンジ

「もっと幸せに素直になれたら」の歌詞は、地下鉄の中で男女が別れる瞬間を描いた内容です。これは、財津和夫の作品にしばしば見られるテーマであり、聴く人に深い感情を呼び起こします。この曲はシンセサイザーやストリングスなどデジタル機器を多用し、チューリップの楽曲の中でも特に複雑で重厚なアレンジが施されています。シングル化に際して、ボーカルの録音がやり直され、ミックスが変更され、エンディングも短くなっています。

本作は、デビュー以来さまざまな音楽スタイルに挑んできた財津の音楽の一つのクライマックスとも言える位置付けです。また、この作品を通じてメンバー間の不和が深まっていくこともありました。本楽曲以降、チューリップのアレンジは徐々にシティ・ポップの方向へと進化していきます。

サビのアレンジ

興味深いことに、後年、財津はサビのアレンジに関して述べています。それによれば、リトル・ペギー・マーチの「I Will Follow Him」の雰囲気を取り入れて作られたとのことです。この影響がどう現れているかを聴き取ることも、楽曲の楽しみ方の一つです。

収録曲

• - もっと幸せに素直になれたら

作詞・作曲：財津和夫
編曲：チューリップ

• - ぼくがつくった愛のうた（いとしのEmily）

こちらは前年の夏に行われたライブイベント「Live act TULIP チューリップ・ランド・イン・芦ノ湖 8.11パゴダ」での音源が収録されています。ただし、ライブ・アルバム『8.11 PAGODA|8.11_PAGODA』には含まれていなかったため、このシングルでしか聴くことができない貴重な音源です。

関連項目

このシングルは1985年の音楽シーンにおいても重要な作品の一つとされており、当時の流行やトレンドを反映しています。チューリップの進化を感じるこの楽曲は、今でも多くのファンに愛されています。

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