もも1号

もも1号（MOS-1）: 日本初の海洋観測衛星

もも1号（MOS-1）は、日本の宇宙開発事業団（NASDA）が打ち上げた初の海洋観測衛星であり、日本における地球観測の幕開けを象徴する重要なプロジェクトです。この衛星は、海洋資源の評価や有効利用、さらに農林業や環境状況のモニタリングを主な目的にしています。

打ち上げ

もも1号は、1987年2月19日に種子島宇宙センターからN-IIロケット8号機によって宇宙へと送り出されました。この歴史的な打ち上げは、日本の宇宙開発における重要なステップとなり、以降の衛星開発や観測において大きな影響を与えました。

目的と機能

もも1号の主な目的は、海洋資源の詳細な評価を行い、持続可能な利用を図ることです。具体的には、海洋における水温、塩分濃度、色素濃度などのデータを収集し、漁業や環境保護に役立てることを目指しています。また、衛星データは農林業の進展や環境の変化を把握するためにも利用されています。これにより、政策立案者や研究者は、より効果的な資源管理や環境対策を実施することができるようになります。

技術的特徴

もも1号は、高度約909kmに位置する太陽同期準回帰軌道に設置されています。この軌道は、地球の自転に対して一定の角度を保つため、衛星が常に同じ時間に同じ地点の上空を通過することが可能です。具体的には、軌道の傾斜角は約99度で、周期は約103分です。この特性により、定期的かつ一貫性のあるデータ収集が可能となり、広範な海洋観測を支援しています。

後継機

さらに、もも1号の成功を受けて、1990年にはその後継機「もも1号b」が打ち上げられました。後継機も、海洋の観測能力を強化するために開発され、様々な改良が施されています。これにより、海洋環境や資源に関する研究がさらに進展すると期待されています。

関連項目

もも1号は、N-IIロケットの打ち上げロケットの一部として、また宇宙開発が進む中での重要な人工衛星の一つとして位置づけられています。近年、日本の宇宙政策は多様化しており、さまざまな分野での宇宙利用が進められています。

参考リンク

詳細な情報については、以下の公式リンクをご覧ください:

• - JAXA｜海洋観測衛星「もも1号」
• - NSSDC Master Catalog Display

もも1号は、日本の宇宙開発における革新を象徴する衛星であり、今後もその成果が期待されます。

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