やしがにのウインク

やしがにのウインク

『やしがにのウインク』は、2002年の春から秋まで、フジテレビで放送されたバラエティ番組です。この番組は、松下電器産業（現在のパナソニック）の一社提供で、毎週土曜日の23:30から0:00まで放送されていました。

概要

この番組は日本国内のクリエーターたちが制作した映像作品を、ランキング形式で紹介する夜の番組でした。放送作家やタレントも自ら制作したVTRを取り上げ、それを視聴者に届けていました。司会者は大木淳（後のビビる大木）と、当時フジテレビアナウンサーの千野志麻が務め、飯島直子や内村光良が審査員として参加していました。

番組のユニークな特徴として、エンディングに「やしがにR指定」というセクションがありました。このコーナーでは、番組中に放送されなかった未公開映像が公開され、出演者たちの見解を聞きながら楽しむ形式で進行されました。ただし、映像は極めて小さいサイズで表示され、通常の視聴者が簡単に見ることはできないように工夫されていました。

最終回では、出演者が登場せず、これまでの内容を振り返る特別な総集編が放送されました。この回をもって『やしがにのウインク』は幕を閉じ、その後『夢で逢えたら』以来、長らく続いた松下電器の単独提供が終了しました。次の番組『ayu ready?』からは、パナソニックを中心とした複数社提供となり、その後『僕らの音楽 Our Music』にてソニーグループの提供に切り替わりました。

出演者

レギュラーキャスト

• - 飯島直子
• - 内村光良（ウッチャンナンチャン）
• - 大木淳
• - YOU
• - 千野志麻（当時フジテレビアナウンサー）

ナレーター

• - 秀島史香

スタッフ

この番組の企画は吉田正樹が担当し、監修には秋元康が名を連ねています。内容の構成を手掛けたのは安達元一や小川浩之ら多くの制作者で、プロデューサーには松村匠と小松純也が名前を連ねていました。また、演出部には遠藤達也や加藤雅之、野澤尚弘らが参加し、番組のクオリティを支えました。技術面では八峯テレビやFLT、TDKコアが協力し、制作の一環としてIVSテレビ制作が関与しました。制作はフジテレビ制作センター、現在のバラエティ制作センターが担当しました。

放送した主な映像作品

『やしがにのウインク』では様々な面白い映像作品が紹介されました。その中で特に注目された内容は次の通りです。

• - すごいぞ秩父鉄道: 時間に変則的なアナウンスを用いた、秩父鉄道の電車内での作品。
• - 走ってすぐ寝るシリーズ: グラビアアイドルに全力で走らせ、そのまま寝転んでもらうというシンプルながらインパクトのある内容。
• - 30秒でわかる母を訪ねて三千里: 名作のストーリーを30秒で解説する作品で、簡潔さが魅力。
• - 卒業写真: 松任谷由実の楽曲をバックに、心霊写真を映し出す作品。

エピソード

番組の放送中には、ナレーターの秀島とともに他のラジオ番組『GROOVE LINE』のナビゲーターであったピストン西沢が作品を投稿するなど、多彩な参加者が集まりました。こうした表現の場としても『やしがにのウインク』は貴重でした。

このように『やしがにのウインク』は、視聴者に楽しさと驚きを提供した、個性豊かな深夜バラエティ番組でした。

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