やっちゃおう!コント55号

やっちゃおう!コント55号

『やっちゃおう!コント55号』は、1970年1月7日から同年4月1日まで、NETテレビ（現・テレビ朝日）の製作によりNET系列局で放送されたバラエティ番組です。毎週水曜日の午後7時30分から午後8時00分までの30分枠で展開されました。

番組の概要

本番組は、前作にあたる『ウォー!コント55号』に続く、お笑いコンビ「コント55号」（坂上二郎と萩本欽一）を中心とした公開形式の演芸番組でした。この番組の最大の特徴は、舞台上で展開されるパフォーマンスにおいて、可能な限りの範囲でコント55号の意向を尊重し、彼らの自由な発想や即興的なアプローチを重視した点にありました。台本に縛られすぎず、その場の雰囲気や観客の反応に応じて柔軟に企画を進めることで、コント55号ならではの予測不能な面白さを引き出すことを目指しました。

自由な企画と観客との交流

番組内では、コント55号の二人が考案する多様な企画が実施されました。その中には、観客との直接的な交流を促す趣向も凝らされており、例えば客席から物品を借り受け、それらを題材とした即興的なクイズ企画を展開しようとする試みなども見られました。これは、彼らが常に観客との一体感を大切にし、ライブ感を追求していた姿勢を反映するものであり、公開番組という形式を最大限に活かした演出と言えます。舞台上のセットや小道具に頼りすぎるのではなく、彼ら自身の話術や身体表現、そして観客とのインタラクションによって笑いを生み出すスタイルが、本番組においても貫かれていました。

放送期間とその後の展開

『やっちゃおう!コント55号』は、わずか約3ヶ月という比較的短い放送期間でその歴史に幕を閉じました。しかし、番組終了をもってコント55号のテレビでの活躍が終わったわけではありません。本番組の放送終了後、彼らはテレビドラマへと活動の場を移します。具体的には、新たに木曜日の午後8時00分からという時間帯で、コント55号が主演を務めるテレビドラマ『コント55号60分一本勝負』の放送が開始されました。これは、バラエティ番組からドラマへとジャンルは変更されたものの、引き続きコント55号がテレビ界で中心的な役割を担っていたことを示しています。本番組は、コント55号が公開バラエティという形式で自由な表現を追求した一時期を切り取った作品であり、彼らの多岐にわたる活動の一環として位置づけられます。

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