やまがた発!旅の見聞録

やまがた発!旅の見聞録：山形の魅力を29年間発信した旅番組

1992年7月から2021年3月まで、山形放送とテレビ埼玉が共同制作した旅番組『やまがた発!旅の見聞録』（通称：たびけん）は、山形の豊かな自然、歴史、文化、そして食を余すことなく紹介し、長きに渡り多くの視聴者から愛されました。

番組内容：四季折々の山形の魅力

この番組は、魅力的な山形の観光地や歴史的建造物を中心に、季節ごとに変化する美しい風景を捉え、視聴者に紹介していました。特に人気の高かったコーナー「おいしい山形」では、地元で採れた新鮮な食材を使った料理の数々を紹介。その魅力は、番組公式ウェブサイトだけでなく、山形県観光情報ポータルサイト『やまがたへの旅』でも動画配信され、多くの人々に山形の食文化を届けていました。

番組開始当初は、山形県内の放送は行われず、テレビ埼玉でのみ放送されていましたが、その後、山形放送でも放送されるようになり、東北地方、関東地方を中心に幅広い視聴者層を獲得しました。

ハイビジョン化と番組終了

2005年12月、山形放送とテレビ埼玉が地上デジタル放送を開始すると、番組はハイビジョン放送へと移行。高画質・高音質による、より魅力的な映像で山形の魅力を伝え続けました。しかし、2021年3月、約29年に及ぶ放送に幕を閉じました。長寿番組の終了は、多くの視聴者に惜しまれ、番組公式サイトには多くの感謝の声が寄せられました。放送終了後も、両局では再放送が継続されました。

多彩なリポーター陣

番組の成功には、数多くのリポーター陣の貢献が不可欠でした。佐貫洋一、姫野美恵といった初期メンバーから、小林綾子、高橋真美、中原果南、山辺有紀、渡辺梓、ダニエル・カール、山田夕美子、木之元亮、山口良一、松下香織、あべこうじ、エド・はるみ、加藤紀子、山本浩一、佐藤弘道、野々村真、篠山輝信など、個性豊かなリポーターたちが、山形の魅力をそれぞれの視点から紹介しました。特に、野々村真がリポーターに就任した時期からは番組タイトルに「美食・美酒とおもてなし」が加わり、より食文化に焦点を当てた内容へと変化していきました。

放送エリアと協力関係

番組は、山形放送とテレビ埼玉をキー局に放送されましたが、放送エリアは時代とともに変化しました。当初は三重テレビ放送、サンテレビでも放送され、大阪、名古屋からのアクセス方法として飛行機利用を推奨するアナウンスが流されていました。その後、東日本放送（月1回のみ）、テレビ神奈川でも放送されましたが、2020年3月にはこれらの局での放送が終了しました。

番組制作にはJR東日本が協力。制作著作は、テレビ埼玉、山形放送、東北映音と複数社で行われ、プレゼント応募のはがき送り先も、山形放送からテレビ埼玉へと変更されるなど、番組の歴史の中で様々な変化がありました。

また、番組のエンディングテーマには、ザ・タイマーズの「デイ・ドリーム・ビリーバー」が使用されるなど、音楽面でも番組に彩りを添えていました。さらに、ごくまれに山形県外（宮城県、福島県、東京都など）からの放送も行われ、山形に関連する話題を紹介していました。

番組ウェブサイト

番組公式ウェブサイト『やまがたへの旅』では、番組のダイジェスト動画が視聴でき、山形の観光情報を網羅したポータルサイトとして、番組終了後も多くの観光客に利用されています。

『やまがた発!旅の見聞録』は、単なる観光番組にとどまらず、山形の文化や人々、歴史を深く掘り下げ、長年にわたって山形の魅力を発信し続けた、記憶に残る番組でした。

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