やまぎり (護衛艦)

海上自衛隊護衛艦「やまぎり」：波瀾万丈の艦歴

「やまぎり」は、海上自衛隊を代表する護衛艦の一つです。その艦歴は、昭和から令和へと時代を跨ぎ、数々の演習や共同訓練に参加するなど、日本の海洋安全保障に貢献してきた歴史を物語っています。本稿では、「やまぎり」の歩みを詳細にたどります。性能や装備の詳細については、同型艦である「あさぎり型護衛艦」を参照ください。

誕生から護衛艦としての活躍

[1986年]]2月5日、三井造船玉野事業所で起工された「やまぎり」は、1987年10月8日に進水、そして1989年1月25日に、平成最初の護衛艦として就役しました。 第2護衛隊群第42護衛隊に編入され、佐世保に配備。その後、第47護衛隊（のちの第6護衛隊）に所属し、環太平洋合同演習]にも参加するなど、国際的な舞台でもその存在感を示しました。[[1998年には、ロシア・ウラジオストックを訪問、ロシア太平洋艦隊観艦式に参加し、さらには日露共同訓練にも参加するなど、国際交流にも貢献しています。

練習艦への転換と新たな役割

2004年3月18日、「やまぎり」は練習艦に種別変更され、艦籍番号もTV-3515に変更。定係港も呉に移り、練習艦隊第1練習隊に編入されました。 その後は、多くの幹部候補生を乗せ、近海や北米での航海訓練に従事しました。遠洋練習航海では、アメリカ合衆国、メキシコ、ポルトガル、トルコ、ジブチ、中国などを訪れ、若き海上自衛隊員の育成に大きく貢献しました。

護衛艦への復帰と最近の活動

2011年3月16日、「やまぎり」は再び護衛艦に種別変更され、艦籍番号はDD-152に戻り、護衛艦隊直轄第11護衛隊に編入、定係港は横須賀となりました。その後も、国際貢献は続き、「パシフィック・パートナーシップ2013」に参加し、パプアニューギニアで医療活動や文化交流を行いました。

近年では、日米共同訓練に繰り返し参加し、空母や駆逐艦など、様々な艦艇と連携した訓練を実施。日米英蘭加新共同訓練にも参加するなど、多国間連携における重要な役割を担っています。さらに、海上保安庁との共同訓練にも積極的に参加し、情報共有や連携強化に貢献しています。これは、武力攻撃事態における連携強化という観点から、非常に重要な取り組みとなっています。2016年には、海上自衛隊初の女性護衛艦艦長である大谷三穂氏を迎え、女性の活躍も目覚ましい艦です。

未来への航海

現在、「やまぎり」は護衛艦隊第11護衛隊に所属し、横須賀を母港としています。 その艦歴は、日本の海洋安全保障における重要な役割を担ってきた証であり、今後もその経験と実績を活かし、日本の海を守り続けるでしょう。 今後の「やまぎり」の活動にも注目です。

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