ややととさん

ややととさん

概要

『ややととさん』は、1969年4月2日から同年6月25日にかけて、よみうりテレビが制作し日本テレビ系列で放送されたモノクロテレビドラマです。全13話が放送されました。

物語の中心となるのは、京都で育ち、鰹節問屋「石橋堂」の長女として生まれた女性、はな代です。両親や祖母、弟妹に囲まれて育ったはな代は、表向きはおおらかながら、内には強い芯を持っています。そんな彼女が嫁いだ先は、頑固で徹底した倹約家として知られる山本一郎のもとでした。

夫である一郎は自身の倹約主義を貫き、しばしば周囲の人々からの反発を招きます。はな代は、そのような夫と反発しがちな家族や関係者の間に立ち、持ち前の強さと賢さで両者の間をとりなし、円滑な人間関係を築きながら明るい家庭を作り上げようと奔走します。

しかし、波乱は訪れます。大阪・船場に店を構えていた山本家の商売が行き詰まり、ついには倒産という事態に見舞われてしまうのです。はな代は、この困難な状況にあっても希望を失わず、波乱に満ちた新たな生活の中で、一家の再建に向けても懸命に奮闘していくことになります。

本作は、前作『道頓堀』に続き、作家の花登筺氏が原作と脚本を手掛けたドラマシリーズの一つです。タイトルの「ややととさん」とは、京言葉で「小柄で、若々しく愛らしい、そして心の優しい女性」を指す言葉であり、主人公はな代の人となりを象徴しています。

放送データ

放映期間: 1969年4月2日〜1969年6月25日
放映曜日・時間: 毎週水曜日 21:30〜22:26（JST）
放映話数: 全13話
その他: モノクロ放送

キャスト

物語を彩る主な出演者は以下の通りです。

はな代：八千草薫
山本一郎：藤岡琢也
はな代の父：坂東三津五郎
はな代の母：浪花千栄子
節之助（はな代の弟）：武智鉄二
山本二郎（一郎の弟）：宗方勝巳
山本三郎（一郎の弟）：川口恒
山本道子（二郎の妻）：夏川かほる
初江：春川ますみ
次江：川口晶
北林谷栄
日色ともゑ
近藤正臣
萩本欽一（コント55号）
坂上二郎（コント55号）

また、各話にゲスト出演者も登場しました。

南都雄二（第2話：骨董屋役）
伊丹十三（第2話：和夫役）
山田桂子（第3話）
松島トモ子（第8話：ルミ子役）
細川俊夫（第8話：道太郎役）
大村崑（第9話：小川役）
柳川清（第9話：魚屋役）
島田景一郎（第11話：吉田役）

スタッフ

本作の制作に関わった主なスタッフは以下の通りです。

原作・脚本：花登筺
演出：鶴橋康夫
制作：よみうりテレビ

各話リスト

全13話のサブタイトルと放送日は以下の通りです。

第1話「京女ここにあり」（1969年4月2日）
第2話「花婿買います」（1969年4月9日）
第3話「アホと馬鹿」（1969年4月16日）
第4話「たどん屋の泥んこ」（1969年4月23日）
第5話「嫁ぐ夜」（1969年4月30日）
第6話「鯖の頭」（1969年5月7日）
第7話「あゝ金庫」（1969年5月14日）
第8話「嫁入道具」（1969年5月21日）
第9話「月給制採用」（1969年5月28日）
第10話「シモ! 119番」（1969年6月4日）
第11話「安もんの柱」（1969年6月11日）
第12話「金庫の鍵」（1969年6月18日）
* 第13話「万歳! 嫁の座」（1969年6月25日）

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