ゆりかもめ (企業)

株式会社ゆりかもめについて

概要

株式会社ゆりかもめ（YURIKAMOME Inc.）は、自動案内軌条式旅客輸送システム（AGT）の路線を運営する企業で、東京都江東区に本社があります。東京臨海ホールディングスの子会社であり、東京都が出資している第三セクター方式の企業として知られています。1988年に設立され、その当初の商号は東京臨海新交通株式会社でしたが、1998年に現在の「ゆりかもめ」に変更されました。それでも、運営する路線の正式名称は「東京臨海新交通臨海線」として継続しています。

歴史

この会社の歴史は、1988年4月の設立に遡ります。設立から数ヶ月後の1989年3月には、工事着手を行い、1995年11月には新橋から有明までの区間を開業しました。その後、商号変更を行った1998年には、有明から豊洲間の営業を開始するための軌道特許を取得しました。2001年には新橋駅の本設駅舎が開業し、さらには2002年の汐留駅の開業や、2006年の有明から豊洲までの延伸開業と、活動を拡大させました。

特に、2006年に発生した事故では、緊急停止した車両の点検が行われ、その結果通常運転に戻るまでに5日を要しましたが、様々な輸送手段で振替輸送が行われ、利用者への配慮が見られました。加えて、2007年にはPASMOの導入があり、他の交通系ICカードとの相互利用が可能になりました。

路線と車両

ゆりかもめは、新橋と豊洲を結ぶ東京臨海新交通臨海線を運行しています。この路線は約14.7kmに及び、特徴的なAGT車両を使用しています。これらの車両は軽量のステンレス製で、ゴムタイヤを装備しているため、静かでスムーズな運行を実現しています。運転は無人自動運転で行われますが、特定の時間帯には有人運転も実施されることがあります。

現在の運用車両には7300系と7500系があり、7300系は2014年から営業運転を開始し、7500系は2018年から2020年にかけて導入されました。過去には7000系と7200系も存在していましたが、現在は新しい系列車両に置き換えられています。

運賃設定

運賃については、大人普通旅客運賃が採用されており、小児運賃は半額となっています。また、ICカードを利用した場合は1円未満切捨て、切符購入の場合は10円未満切り上げのシステムを取っています。特に便利な企画乗車券がいくつか提供されており、例えば「ゆりかもめ一日乗車券」や「お台場-有明快遊パス」などがあります。

マスコットキャラクター

また、「ゆりも」というマスコットキャラクターも存在し、2005年に登場しました。このキャラクターは、東京都の都鳥であるユリカモメをモチーフにしており、ゆりかもめのシンボルマークが描かれています。開業10周年を記念して制作されました。

株式会社ゆりかもめは、東京の新たな交通インフラとして多くの利用者に貢献し続けています。

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