よさこい号

よさこい号：大阪と高知を結ぶ高速バス路線

よさこい号は、大阪府大阪市と高知県高知市を結ぶ高速バス路線です。一部便は高知県安芸市まで運行範囲を拡大しています。全便予約制となっており、乗車には事前に予約が必要です。

沿革

1990年の運行開始当初は、高知自動車道が一部区間しか開通しておらず、国道32号などを経由するルートでした。大阪梅田から高知市まで約7時間を要していました。運行開始当初は、昼行便と夜行便各1往復の運行でした。

1992年には高知自動車道の延伸と高松自動車道の開通により、高速道路での運行区間が大幅に増加。これにより、大阪と高知間の所要時間が大幅に短縮され、運行効率が向上しました。この路線の開通は、四国地方と他都市を結ぶ高速バス路線の増加の大きなきっかけとなりました。

その後、1998年には高知駅への乗り入れを開始。2001年には一部便で明石海峡大橋を経由するルートが導入されました。2002年には1日4往復に増便され、利用者の増加に対応しました。

2005年から2008年にかけては、室戸・安芸を経由する便が試験運行や期間限定運行されましたが、利用状況低迷のため、2008年に廃止となりました。2008年には大阪と高知間の便数が1日10往復に増便されました。

2010年には関西空港との乗継乗車券を発売開始。2014年には、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンや有馬温泉などへの乗り入れを開始し、ダイヤ改正が行われました。同年、高知県交通と土佐電気鉄道が統合して「とさでん交通」が発足、運行事業者も変更となりました。

2022年には阪急バスから子会社の阪急観光バスへ運行が移管されました。2024年8月1日のダイヤ改正では、運行本数の削減や一部停留所の廃止などが行われました。

運行会社

現在、よさこい号は阪急観光バスととさでん交通の2社によって運行されています。

停車停留所

主な停車停留所は、阪急三番街、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン、新大阪駅、高知駅、はりまや橋、桟橋高知営業所などです。便によって停車駅や停車順序が異なります。夜行便は、千里中央や西宮北インターにも停車します。2024年8月現在、安芸駅など一部停留所は休止中です。

過去には室戸・安芸を経由する便も運行されていましたが、現在は廃止されています。この路線は、大阪〜大豊〜高知間の路線とは別路線として扱われており、乗車券の共通利用はできませんでした。

運行経路

主な運行経路は瀬戸大橋経由と明石海峡大橋経由の2種類があります。瀬戸大橋経由では、中国自動車道、山陽自動車道、瀬戸中央自動車道、瀬戸大橋、高松自動車道、高知自動車道を経由します。明石海峡大橋経由では、阪神高速、神戸淡路鳴門自動車道、徳島自動車道、高知自動車道を経由します。廃止された室戸・安芸経由便は、国道55号や国道32号も経由していました。

運行回数

現在の運行本数は、1日6往復（昼行5往復、夜行1往復）です。阪急観光バスが1往復、とさでん交通が5往復を担当しています。

使用車両

原則として、全便が化粧室付きの独立3列シート車両を使用しています。

その他

阪急バスは、室戸・安芸経由便の運行には参加しておらず、予約・発券・停留所提供のみを行っていました。高知側では、往復乗車券の有効期間内に限り、パークアンドライドが利用可能です。桟橋高知営業所には、毛布、スリッパ、コンセントなどのサービスが提供されています。

よさこい号は、テレビ番組『水曜どうでしょう』でも取り上げられました。また、阪急バスではエアロクイーン車体の純正化が進んでいる一方で、よさこい号では西日本車体工業の車体が長く使用されていました。現在、阪急観光バスととさでん交通の車両には、無線LANが設置されています。

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