よしの (護衛艦)

海上自衛隊護衛艦 よしの

「よしの（JDS Yoshino, DE-223）」は、海上自衛隊に所属する護衛艦であり、ちくご型護衛艦の9番艦として知られています。艦名は、吉野川から取られており、過去に存在した日本の艦艇の名前を受け継いでいます。この艦は、旧海軍の吉野型防護巡洋艦「吉野」の名称を継いでおり、艦名の由来は奈良県の吉野山にあることを考慮せずに名付けられました。

艦歴の詳細

「よしの」は、1973年9月28日に三井造船玉野事業所で起工し、1974年8月22日に進水しました。そして1975年の2月6日に正式に就役し、呉地方隊の第7護衛隊に配属されました。この配属により、艦は当初から重要な任務を担うことになりました。

その後、1976年5月11日には第7護衛隊が改称されて呉地方隊第36護衛隊となり、艦は引き続きこの部隊に所属しました。しかし、1986年3月19日に第36護衛隊が廃止され、艦は呉地方隊第38護衛隊に編入されました。

1987年には舞鶴地方隊の第31護衛隊に転籍し、定係港も舞鶴基地に変更されました。同年の8月29日には、北海道礼文島の北東約55km地点でソ連のオグネヴォイ級駆逐艦「オスモトリテルヌイ」を視認するという重要な出来事もありました。これは冷戦期の緊張感を反映するエピソードとなりました。

1989年12月12日には横須賀地方隊第33護衛隊に移籍し、再度定係港が横須賀に変更されました。また、1995年8月1日に再び呉地方隊第36護衛隊に編入され、その際定係港も呉に戻りました。1997年には呉地方隊第22護衛隊に編入され、艦の役割は引き続き保持されました。

そして、2001年5月15日には除籍されることが決まりました。これにより「よしの」は、その長い艦歴を終了しました。彼女は数十年にわたり、海上自衛隊の一員として日本の海域における安全と防衛の任務を果たしてきたのです。

参考文献

本艦に関する詳細な情報は以下の書籍にて確認できます。

• - 石橋孝夫『海上自衛隊全艦船 1952-2002』（並木書房、2002年）
• - 海人社（編）「海上自衛隊ニュース」『世界の艦船』第383号、海人社、1987年9月、166頁。
• - 『世界の艦船 増刊第66集 海上自衛隊全艦艇史』（海人社、2004年）
• - 『世界の艦船 第610集』（海人社、2003年5月号）

このように「よしの」は、日本の海上自衛隊において、重要な役割を果たしながら歴史を刻んできた護衛艦です。

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