オグネヴォイ級駆逐艦

オグネヴォイ級駆逐艦

オグネヴォイ級駆逐艦は、ソ連海軍が開発した駆逐艦の艦級であり、計画名は30型駆逐艦（Эскадренные миноносцы проекта 30）です。この艦級は、グネフヌイ級駆逐艦の改良型として、1937年に開発が開始されました。

開発の背景

ソ連海軍は、駆逐艦の大量生産計画に基づき、グネフヌイ級およびストロジェヴォイ級を建造しました。しかし、これらの駆逐艦にはいくつかの欠陥が見られました。そこで、これらの欠点を克服し、性能を向上させた新型駆逐艦として開発されたのが、オグネヴォイ級です。

設計

オグネヴォイ級は、グネフヌイ級からの主な改良点として、以下の点が挙げられます。

艦首舷側の延伸: これにより、耐波性と凌波性が向上しました。
船体強度強化: 船体の構造が強化され、荒れた海でも安定して航行できるようになりました。
発電機の性能向上: 発電機の出力が増強され、艦内の電力供給能力が向上しました。

これらの改良により、オグネヴォイ級は、グネフヌイ級よりも優れた性能を持つ駆逐艦となりました。

建造と運用

1939年から建造が開始されましたが、第二次世界大戦の勃発により、建造は一時中断されました。終戦後、1949年から就役が開始され、11隻が建造されました。

後に、対空・対水上捜索レーダー、射撃管制レーダー、ソナー、対空ミサイルなどが追加装備され、1960年代まで運用されました。特に、対空兵装の強化は、冷戦期の激しい航空戦に対応するための重要な改良点でした。

同型艦

オグネヴォイ級には、以下の艦が含まれます。

オグネヴォイ
ヴラースヌイ
ヴヌシーテリヌイ
ヴイノースリヴイ
オブラスツォーヴイ
オダリョーンヌイ
オゾルノイ
オスモトリーテリヌイ
オトヴァージュヌイ
オトリーチヌイ
オホートニク

まとめ

オグネヴォイ級駆逐艦は、ソ連海軍の駆逐艦戦力の中核を担い、第二次世界大戦後のソ連海軍の発展に貢献しました。グネフヌイ級の反省を踏まえ、様々な改良を重ねた結果、優れた性能を持つ駆逐艦となりました。その改良は、戦後のソ連海軍の駆逐艦設計に大きな影響を与えたといえるでしょう。

参考文献

Gardiner, Robert (1980), Conway's All the World's Fighting Ships 1922-1946, Naval Institute Press, ISBN 978-0870219139 

関連項目

ソ連・ロシア海軍艦艇一覧

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