るなぱあく

懐かしさが息づく遊園地「るなぱあく」

群馬県前橋市にある「るなぱあく」は、正式名称を「前橋市中央児童遊園」という、歴史ある遊園地です。1954年の開設以来、市民に愛され続けてきました。2004年からは民間の指定管理者による運営となり、「前橋るなぱあく」という愛称が付けられました。この名前は、前橋出身の詩人、萩原朔太郎の詩集『遊園地にて』に由来し、公園の文化的背景を物語っています。

コンセプトは「にっぽんいち なつかしい ゆうえんち」

るなぱあくの魅力は、何と言ってもその懐かしい雰囲気です。開園当時から大切に使われている遊具が多く、中には修理を重ねながら現役で活躍しているものもあります。特に、10円で乗れる木馬は、日本一安い遊園地として知られています。昭和レトロを感じさせる空間で、大人も子供も楽しむことができます。

文化財にも登録された貴重な遊具

約8800平方メートルの敷地内には、飛行塔、豆汽車、ミニヘリコプターなど、8種類の大型遊具と、11台の小型遊具が設置されています。中でも注目は、日本現存最古の電動木馬です。この木馬が置かれている「もくば館」は、旧ラジオ塔とともに、2007年に国の登録有形文化財に登録されました。稼働中の遊具が登録文化財となっているのは、全国の遊園地でも唯一です。

また、8人乗りの小さな自走式ジェットコースター「ウェーブスターライド」も、るなぱあくならではのユニークな遊具です。

市民の要望で存続

1980年代以降、大型レジャー施設の台頭や入場者の減少、施設の老朽化などにより、閉鎖の危機に瀕したこともありました。しかし、市民からの熱い存続要望を受け、閉園を免れました。2006年までは、前橋市の競輪場の利益によって運営されていました。

近年は再び人気を集め、2016年度には年間約146万人の利用者を記録し、開園以来最多となりました。

驚きの低価格

るなぱあくの大きな特徴は、その利用料金の安さです。条例により、入園は無料、小型遊具は1回10円と定められています。木馬も開園以来変わらず10円です。大型遊具は、開園当初は10円でしたが、その後、20円、40円と値上げされ、現在は50円となっています。雑誌『アクティブじゃらん』では、日本一安い遊園地として紹介されています。

3歳以下の子供に付き添う大人は無料です。これは、低年齢児の安全確保のため、付き添いの添乗を義務付けている代わりに、料金を取らないという、安全対策を優先した結果です。

前橋市が発行した有効期限未設定のチケットは現在も利用可能ですが、指定管理者制度導入後のチケットは、原則として現管理者発行のもののみ利用可能です。

お得な割引情報

群馬県民の日（10月28日）: 多くの遊具が無料で利用できます。
平日の団体割引（5名以上）: 土日祝日を除く平日限定で、大型遊具乗り放題の一日券が一人400円で利用できます。前日までに電話予約が必要です。
減免制度: 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳などを提示すると、回数券、利用券が通常料金の半額になります。
乗り放題パスポート: 大型遊具が乗り放題になるパスポートです。遊器具利用券（50円券）8枚との交換で利用できます。土日祝日も利用可能で、予約は不要です。

アクセス

路線バス: 前橋駅北口、新前橋駅西口、上毛電気鉄道中央前橋駅前からアクセス可能です。
自家用車: 専用駐車場があるほか、前橋公園や旧県知事公舎の無料駐車場も利用できます。

るなぱあくは、昭和の懐かしい雰囲気を残しつつ、現代でも多くの人々に愛される遊園地です。ぜひ一度、訪れてみてください。

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