わくわくワーキング

『わく♥わくワーキング』の世界

『わく♥わくワーキング』は、おーはしるいが手掛けた日本の4コマ漫画であり、2001年から2019年にかけて竹書房の『まんがライフ』に連載されました。この作品は、コンビニチェーン「サイガマート」の本社に勤める女性営業主任が、7歳年下の部下に抱く片思いを描いたラブストーリーです。恋愛に奥手なキャリアウーマンと、その未成熟な若者との微妙な関係が、心温まるユーモアを交えて描かれています。

作品の背景とスタイル

作品は、連載開始前に「スペシャルゲスト」としてのパイロット版が発表され、キャラクターのデザインに初期の試行錯誤が見られました。例えば、初期のキャラクターには鼻が描かれていなかったというユニークな歴史があります。こうしたデザインの変遷は、作者が自身の作風を模索し続けたことを示しています。

作品内では、日常の中で起こるさまざまな出来事や、登場人物たちの人間関係がいかに絡み合っていくかが描かれています。特に、登場人物たちの内面的な葛藤や、恋愛における不器用さは、読者に共感を呼び起こす要素となっています。

主な登場人物

松崎みお

本作の主人公であり29歳の独身女性。彼女は「鬼の松崎」と呼ばれ、頼れるキャリアウーマンです。自信家のように見えるが、内面には繊細さを秘め、特に恋愛に対しては奥手です。7歳下の部下、高沢壮太に恋心を抱くも、その関係をどう進展させていくべきかに苦悩しています。

高沢壮太

22歳の新人営業マンで、みおの部下です。童顔で内向的ですが、実は有能な営業マンです。彼は自分の上司がある感情を抱えていることには気づかず、むしろ周囲の人間関係を楽しむことで成長していく姿勢を持っています。

中野考

みおの同期であり営業一課の主任。クールな性格を持つ彼は、実は密かにみおに思いを寄せています。しかし、相手の恋が別の所にあることから、その気持ちを表に出せずにいるという複雑な状況があります。

池内智美

みおの同期で、総務部の主任。彼女は高沢壮太に対して特別な感情を抱いていますが、その思いは「ペット」のような位置付けが多く、面倒見の良いお姉さん的存在でもあります。また、彼女は様々な人の秘密を握る策略家でもあります。

作品の魅力とテーマ

この作品は、単なる恋のドタバタ劇ではなく、登場人物たちの成長や心の葛藤を丁寧に描いています。恋愛や仕事に対する真摯な姿勢が、多くの人々の共感を呼び、この漫画としての深みを与えています。また、登場人物たちの微妙な心理描写も光る要素で、恋愛の不器用さや成長の過程がユーモアを交えて描かれています。

書誌情報

本作は全13巻で構成され、多彩なキャラクターの登場と共に、さまざまなストーリーが展開されます。コミックスの発行は2003年から2019年まで多岐にわたります。特に、各巻の中には描き下ろしの番外編やコラボ漫画も収録され、ファンの心を掴む要素が盛り込まれています。

この作品を通じて、恋愛や人間関係の葛藤を抱えるすべての人々に共感し、新たな視点を提供しているといえるでしょう。

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