アイアンマン3

『アイアンマン3』（Iron Man 3）は、2013年に公開されたアメリカ製のスーパーヒーロー映画で、マーベル・スタジオが製作しました。これは「マーベル・コミック」のヒーロー、アイアンマンを基にした実写映画の第3作目です。この作品は、マーベル・シネマティック・ユニバース（MCU）の第7作目でもあり、フェイズ2の第1作目にあたります。

概要

本作はアイアンマンシリーズの完結編として位置づけられています。トニー・スタークが以前の生き方や無礼さから引き起こした危機、アイアンマンであることから生じたトラウマ、さらには胸に残る兵器の破片といった多くの問題を解決していくストーリーが展開されます。主人公であるトニーは、テロリスト組織「テン・リングス」とその指導者「マンダリン」との直接対決を繰り広げ、彼自身の内面と向き合う成長の物語でもあります。

この映画の監督はシェーン・ブラックで、彼とドリュー・ピアースが脚本を担当しました。また、ウォーレン・エリスのコミック「エクストリミス」を基にしたストーリーが紡がれています。トニー役を演じるのはロバート・ダウニー・Jrで、彼の恋人ペッパーを演じるのはグウィネス・パルトロー、トニーの親友であるローディ役をドン・チードルが演じています。ジョン・ファヴローは引き続き製作総指揮を務め、ハッピー役での出演も果たしています。

あらすじ

物語は1999年の大晦日から始まります。トニーはスイスでのパーティーに参加し、そこで植物学者マヤ・ハンセンと出会います。同時に、科学者アルドリッチ・キリアンと約束をしたものの、それを破ってマヤと一夜を過ごしてしまいます。この出来事が後のトラブルの引き金となります。

時間は経ち、2012年の冬、ニューヨークでのアベンジャーズによる戦闘の後、トニーは不眠症やパニック障害に悩まされている状況にありました。それでも彼は新型アーマー“マーク42”を開発し続けていましたが、彼の精神的な問題は深刻でした。一方で、「マンダリン」と名乗るテロリストがアメリカの都市で爆破テロを行い、トニーはその脅威に立ち向かわなければならなくなります。

この時、ペッパーの元にキリアンが現れ、研究者としての取引を持ちかけますが、ペッパーはその危険性を察知して断ります。事件が進む中、トニーはペッパーや自身が愛する人々を守るために戦わなければならない状況に追い込まれ、数々の困難に立ち向かうことになります。

トニーはマンダリンを探し出し、真相を突き止めるために動きますが、彼が直面する現実は予想以上に過酷でした。マンダリンの正体が実は俳優のトレヴァーであることを知ると、背後で操るキリアンの存在に気づきます。彼は、エクストリミスというウイルスによって操作される超兵士たちを使いつつ、計画を進行し世界を操ろうとしていました。

最終的にはトニーは数多くのアーマーを駆使し、彼の愛する人々を救うために壮絶な戦闘を繰り広げます。クリスマスの夜、ペッパーを虐待するキリアンに立ち向かい、連携攻撃を行いながら最終決着を図ります。トニーは自らを変えていく中で、愛と勇気をもって新たな人生を歩む決意を固め、物語は終息へと向かうのです。

登場人物とキャスト

- トニー・スターク（アイアンマン）: ロバート・ダウニー・Jr
- ヴァージニア・“ペッパー”・ポッツ: グウィネス・パルトロー
- ジェームズ・“ローディ”・ローズ（アイアン・パトリオット）: ドン・チードル
- アルドリッチ・キリアン: ガイ・ピアース
- マヤ・ハンセン: レベッカ・ホール
- トレヴァー・スラッタリー（マンダリン）: ベン・キングズレー

製作背景

『アイアンマン3』の製作は、前作公開後の不透明感から始まり、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズが配給権を取得し、研究者キリアン役のガイ・ピアースの出演が報じられました。2012年にはノースカロライナ州での撮影が行われ、その後中国やインドでも撮影が行われました。

この作品は、単なるスーパーヒーロー映画に留まらず、主人公の心の葛藤と成長が描かれ、多くのテーマを通じて観客に強いメッセージを届けました。公開後も高い評価を受け、興行的にも成功を収めた『アイアンマン3』は、登場人物たちの人間ドラマを深く掘り下げた作品となっています。

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