アイオワ (BB-4)

アメリカ海軍の戦艦アイオワ（USS Iowa, Battleship No. 4）は、29番目の州であるアイオワ州にちなんで命名されました。本艦は、アメリカ海軍が初めて建造した戦艦であるインディアナ級戦艦の課題であった耐波性を改善しましたが、速力に関しては大きな向上が見られませんでした。同型艦は存在しません。

艦歴

アイオワは、1893年8月5日にペンシルベニア州フィラデルフィアのウィリアム・クランプ・アンド・サンズ社で起工されました。1896年3月28日には、アイオワ州知事の娘であるM・L・ドレークによって進水し、1897年6月16日にウィリアム・T・サンプソン艦長の指揮下で就役しました。

就役後、大西洋岸で整調航海を行い、大西洋艦隊に配属されました。1898年には、米西戦争に参加し、サンチャゴ・デ・キューバ海戦で活躍しました。1908年7月23日にフィラデルフィアで退役しましたが、1910年5月2日に再就役し、第一次世界大戦では練習艦として運用されました。

1919年4月30日、アイオワは「4号沿岸戦艦 Coast Battleship No. 4」と改名され、初の無線操縦標的艦として演習に使用されました。そして1923年3月23日、パナマ湾において14インチ砲の一斉射撃によって沈没しました。

アイオワが退役した時期は、現在の船体分類番号が使用され始める1921年より前であったため、「BB-4」という分類番号は使用されませんでした。しかし、現役時には「4号戦艦 Battleship no. 4」という名称で呼ばれていました。

特徴

アイオワは、インディアナ級戦艦の課題を克服するために設計されました。特に耐波性の向上が図られましたが、速度はほとんど変わっていません。これは、当時の技術的な限界と、戦艦に求められた役割によるものと考えられます。

米西戦争での活躍

米西戦争では、キューバ作戦に参加し、サンチャゴ・デ・キューバ海戦で重要な役割を果たしました。この海戦での活躍は、アイオワの戦闘能力の高さを証明するものでした。

その後

第一次世界大戦では練習艦として、戦後は初の無線操縦標的艦として使用され、その役割を終えた後、訓練目標として沈められました。アイオワの生涯は、戦艦の技術進化と運用方法の変化を示す事例として、歴史に刻まれています。

関連項目

アメリカ海軍艦艇一覧

外部リンク

Maritimequest USS Iowa BB-4 Photo Gallery
NavSource Online: Battleship Photo Archive BB-4 USS IOWA 1893 - 1900
NAVAL HISTORICAL CENTER USS Iowa (Battleship # 4), 1897 1923.Later renamed Coast Battleship # 4 - ウェイバックマシン（2001年2月17日アーカイブ分）

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