アイコム

アイコム株式会社の概要

アイコム株式会社（英: ICOM INCORPORATED）は、日本の無線通信機器を専門に製造する企業で、本社は大阪府大阪市平野区に位置しています。この会社は、アマチュア無線の分野で非常に広く知られており、特に日本初のハンディタイプの無線機を開発した実績があります。携帯用無線機においては、業界の先駆者としての地位を築いています。

アイコムは、他社と差別化を図るために、高価格帯の製品も多く展開しています。中には、100万円を超える無線機も存在し、これによりユニークな市場ポジションを確立しています。社名は創業者の井上徳造にちなんだ「I」と「communication」を組み合わせたもので、以前は「井上電機製作所」という名称が使用されていました。このため、アマチュア無線の愛好者の間では「イノウエ」とも呼ばれることがあります。

様々な製品ライン

アイコムの製品ラインは広範で、陸上業務用無線、アマチュア無線、航空用無線機器、海洋航法機器、無線LAN機器など、多岐にわたります。最近では、携帯通信の分野にも進出し、NTTドコモの専用回線用のサーバーなども手掛けています。2023年3月期の売上高では、陸上業務用無線通信機器が48%を占め、次いでアマチュア無線機器が17%となっています。

また、アイコムは1954年に創立され、1976年から国際市場への展開を開始しました。2023年の売上高においては、日本国内が33.0%、北中南米が36.4%を占有し、アジア・オセアニアやEMEA地域にも幅広く展開しています。

歴史的背景

アイコムの歩みは、1954年に井上電機製作所としてスタートし、1964年に株式会社化されました。1978年にはアイコム株式会社に改名し、1990年には大阪証券取引所第二部に上場。その後、2001年には第一部に昇格し、2022年にはプライム市場へと移行しました。 株式会社化からの成長を経て、現在は業界のリーダーとして確固たる地位を確立しています。

国内外の拠点と関連会社

国内には本社を含む複数の事業所を有し、和歌山県にはリペアセンター、全国各地に営業所を展開しています。また、海外では北米、ヨーロッパ、オーストラリアなどに関連会社を持ち、グローバルなネットワークを構築しています。これにより、多様なニーズに対応し、製品を提供する体制が整っています。

スポンサー活動

アイコムは地域活動にも積極的に取り組んでおり、2008年にはサッカーチーム「セレッソ大阪」のオフィシャルサプライヤーとして無線機器を支援しました。また、2015年には世界スカウトジャンボリーのシルバースポンサーとなり、イベントにおける無線通信技術の提供を行いました。

このように、アイコム株式会社は無線通信機器のリーダーとしての役割を果たしながら、地域社会にも貢献しています。

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