アイダエンジニアリング

アイダエンジニアリング株式会社

神奈川県相模原市に本社を構えるアイダエンジニアリング株式会社（英称：AIDA ENGINEERING, LTD.）は、金属加工に不可欠な鍛圧機械、中でもプレス機械を主力とする企業である。創業以来、この分野で長年の歴史を持ち、技術革新を重ねながら産業界を支え続けている。同社の事業内容は、鍛圧機械、特に各種プレス機械に加え、それらを活用したプレス加工の自動化に貢献する装置、産業用ロボット、そして金型の製造・販売・サービスまで多岐にわたる。

同社の最も大きな特色は、プレス機械分野において日本国内で圧倒的な市場シェアを誇る点にある。技術開発においても先進的な取り組みを行っており、特にサーボモーターによって精密なプレス動作を制御する「サーボ駆動式プレス機械」を世界で初めて開発したことは特筆される。この技術は、多様な加工ニーズに対応できる柔軟性と高い生産効率を実現し、現代のモノづくりにおいて重要な役割を果たしている。

近年、世界的に注目されている電気自動車（EV）分野においても、同社の技術は不可欠となっている。EVの心臓部ともいえるモーターの中核部品であるモーターコアを製造するための高速精密プレス機械においては、約80%という非常に高い市場シェアを確立しており、EV産業の発展に大きく貢献している。

主要な顧客層は、国内外の自動車関連産業が約7割を占めており、その他に電気・電子関連産業が約2割を占めている。これは、同社のプレス機械が自動車部品や電子部品など、高度な精度と生産性が求められる分野で広く採用されていることを示している。

生産体制はグローバルに展開されており、日本国内のみならず、アメリカ、イタリア、中国、マレーシアに生産拠点を有している。これにより、世界各地の顧客ニーズに迅速かつ的確に対応できる体制を構築している。

沿革

アイダエンジニアリングの歴史は、大正時代に遡る。

1917年（大正6年）：創業者である会田陽啓氏によって会田鉄工所として創業を開始した。
1937年（昭和12年）：組織を株式会社に改組し、事業基盤を強化した。
1962年（昭和37年）：東京証券取引所市場第2部に株式を上場し、企業としての信頼性を高めた。
1970年（昭和45年）：社名を現在のアイダエンジニアリング株式会社に変更した。
1971年（昭和46年）：東京証券取引所および大阪証券取引所の市場第1部に指定替えとなり、さらに企業規模を拡大した。
1972年（昭和47年）：海外展開の第一歩として、アメリカ合衆国に現地法人を設立した。
1974年（昭和48年）：国内生産体制の拡充を図るため、津久井工場を新設した。
1992年（平成4年）：事業領域の拡大を目指し、株式会社アクセスおよび株式会社エービーシーを設立した。
2017年（平成29年）：日本リライアンス株式会社を子会社とした。
2019年（平成31年/令和元年）：子会社の日本リライアンス株式会社が株式会社REJに社名変更を行った。

主な製品

アイダエンジニアリングが提供する製品群は、顧客の生産現場における多様なニーズに応えるべく構成されている。

プレス機械: 同社の主力製品であり、幅広い加工に対応する多種多様なモデルがある。
自動加工ライン: プレス機械と連携し、材料供給から製品排出までの一連の工程を自動化するシステム。
産業用ロボット: プレス加工ラインにおける搬送や積み下ろしなどの作業を自動化・省力化する。
自動送り装置: プレス加工に必要な材料を正確かつ高速に供給する装置。
金型: プレス機械に取り付けて材料を所定の形状に成形するための重要なツール。

これらの製品群は、単体での提供はもちろん、組み合わせることで高効率な生産システムを実現するソリューションとして提供されている。

グループ企業

同社は国内外に複数のグループ企業を有し、連携して事業を展開している。

国内グループ企業

株式会社エービーシー（神奈川県相模原市）
株式会社REJ（神奈川県横浜市）

海外グループ企業

AIDA AMERICA CORP.（アメリカ合衆国）
AIDA S.r.l.（イタリア）
AIDA PRESS MACHINERY SYSTEMS CO., LTD.（中国）
* AIDA ENGINEERING (M) SDN. BHD.（マレーシア）

これらの国内外のグループ企業との緊密な連携により、アイダエンジニアリングはグローバルな市場での競争力を維持・強化している。公式サイトを通じて、企業活動や最新情報が公開されている。

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