アウグスト (ザクセン＝ラウエンブルク公)

アウグスト：ザクセン＝ラウエンブルク公

アウグスト（1577年2月17日 - 1656年1月18日）は、17世紀のザクセン＝ラウエンブルク公でした。彼の治世は、三十年戦争というヨーロッパ全体を巻き込んだ大戦の時代と重なります。

生涯

アウグストは、ザクセン＝ラウエンブルク公フランツ2世と、最初の妻であるポメラニア＝ヴォルガスト公フィリップ1世の娘、マルガレーテ・フォン・ポンメルン＝ヴォルガストの間に生まれました。公位を継承後、彼は首都を、焼失したラウエンブルク・アン・デア・エルベから、父フランツ2世が首都としていたノイハウスを経て、ラッツェブルクへと移転しました。

三十年戦争においては、アウグストは一貫して中立の立場を維持しました。しかし、領内を通過する外国軍への宿と食料の提供は、領民にとって大きな負担となりました。中立を維持しながらも、領民の生活を守るという難しい舵取りを迫られた時代だったと言えるでしょう。

結婚と子女

アウグストは生涯で2度結婚しています。

1621年3月5日には、ホルシュタイン＝ゴットルプ公ヨハン・アドルフの娘、エリーザベト・ゾフィーと結婚しました。彼女との間には、以下の子供たちが生まれています。

ゾフィー・マルガレーテ（1622年8月6日 - 1637年3月6日）
フランツ・アウグスト（1623年7月4日 - 1625年4月19日）
アンナ・エリーザベト（1624年8月23日 - 1688年5月27日） - ヘッセン＝ホンブルク方伯ヴィルヘルム・クリストフと結婚
ジビッレ・ヘートヴィヒ（1625年7月30日 - 1703年8月1日） - ザクセン＝ラウエンブルク公フランツ・エルトマンと結婚
ヨハン・アドルフ（1626年10月22日 - 1646年4月23日）
フィリップ・フリードリヒ（1627年11月11日 - 1627年11月16日）

エリーザベト・ゾフィーの死後、1633年6月4日にオルデンブルク伯ヨハン7世の娘、カタリーナ・フォン・オルデンブルクと結婚しました。しかし、この結婚からは子供は生まれませんでした。

アウグストは息子全員に先立たれたため、公位は異母弟のユリウス・ハインリヒが継承することになりました。彼の治世は、戦争の時代における君主の苦悩と、後継者問題という、当時のヨーロッパの君主が抱える課題を浮き彫りにしています。

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