アウトストラーダ A52

アウトストラーダA52：ミラノ北環状線の詳細

アウトストラーダA52、通称ミラノ北環状線は、イタリア・ミラノ郊外の北部を走る重要な高速道路です。この道路は、ミラノ都市圏の環状道路網の一部を構成し、主要な高速道路と接続することで、地域内の交通を円滑にする役割を果たしています。

管理とルート

A52は、ミラノ・セッラヴァッレ - ミラノ環状線株式会社、アウトストラーデ・イタリア、およびSATAPによって管理されています。東はコローニョ・モンツェーゼを起点とし、チニゼッロ・バルサモ、パデルノ・ドゥニャーノを経由してローに至るルートを取ります。A50（ミラノ西環状線）、A51（ミラノ東環状線）、A58（ミラノ東外環状線）と合わせて、ミラノ周辺の環状道路網を構成しており、その総延長は約120kmに及びます。さらに、A1とA4のミラノ都市圏通過部分を含めると、その総延長は144kmにもなります。

歴史

A52の建設は、ミラノ・セッラヴァッレ - ミラノ環状線株式会社によって開始され、その後アウトストラーデ・イタリアが引き継ぎ、30年の歳月をかけて完成しました。この道路は、A4やミラノ東環状線と共に、高度に都市化・工業化されたブリアンツァ地域間の連結機能を担っています。建設工事は資金不足に悩まされ、工期が大幅に延長されました。

1994年には、コローニョ・モンツェーゼからパデルノ・ドゥニャーノまでの最初の区間が完成。2005年から2008年にかけて、ロー区間とフィエラ・ディ・ミラノ（ミラノ見本市会場）とA8を接続する西側の最初の区間が建設されました。2015年のミラノ万博に向けてバランザーテまでの区間が完成。バランザーテとパデルノ・ドゥニャーノの間は、モンツァとローを結ぶ県道がその役割を担っていました。

2009年2月9日には、ANASによってA52を完成させるための費用4.28億ユーロの事前計画が承認。2014年にパデルノ・ドゥニャーノとローの間の工事が開始され、工事区間は3つのロットに分割され、それぞれアウトストラーデ・イタリアとミラノ・セッラヴァッレ - ミラノ環状線株式会社が担当しました。2015年4月27日には、ミラノ万博を見据えて片側2車線の連絡道路が一時的に開通し、東西区間がつながりました。

2022年11月14日には、国道35号線を跨ぐ高架橋とパデルノ・ドゥニャーノ近くのフォニカトンネルが正式に開通し、アウトストラーダA52の全線が開通。翌朝には、車道外側の工事が未完ながら、北環状線の最後の区間の供用が開始されました。

この全線開通により、A4のミラノ都市部の代替ルートが確立され、A50、A51、A52の3つの環状線が一つに繋がりました。

現在の状況

A52の総延長は約26kmで、片側2車線と緊急車線で構成されています。都市部を通過するためカーブが多く、16箇所の出入口と4箇所のジャンクションがあります。最高速度は区間によって60km/hから90km/hまで変動します。

この道路は、セスト・サン・ジョヴァンニ近郊でミラノ東環状線から分岐して始まり、ミラノ東環状線の北行きのみから進入できます。また、この道路からはミラノ東環状線の南行きにのみ進入できます。

セスト・サン・ジョヴァンニ本線料金所を通過後、4kmから12km、および17kmから20kmの区間は、周辺環境への影響を低減するために堀割構造で建設されています。モンツァでA4とジャンクションで接続し、チニゼッロ・バルサモでは国道36号線を横断。さらに、スーペルストラーダ ミラノ - メーダ - レンターテを跨ぎます。

パデルノ・ドゥニャーノを通過後、近隣地区の騒音と環境への影響を低減するための防音トンネルがあります。バランザーテ近郊では、国道233号線と交差し、A8とジャンクションで接続。ボッラーテ刑務所、ローの見本市会場、万博エリアの間を曲線的に進みます。万博エリアでは再度A4とジャンクションで接続します。

最後に、ミラノ西環状線とジャンクションで接続し、その先は国道33号デル・センピオーネ線となり、レニャーノ方面に進みます。

その他

A52はミラノ環状線の中では唯一、まだ出口番号が設定されていない道路です。

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