アウトストラーダ A9

アウトストラーダ A9：ロンバルディア州を縦断する高速道路

アウトストラーダ A9は、イタリアのロンバルディア州内を南北に走る高速道路であり、アウトストラーダ・デイ・ラーギ（湖水地方高速道路）の一部を構成しています。この道路は、イタリア高速道路会社によって管理されており、ミラノ県とコモ県を結び、スイス国境へと続いています。

歴史

アウトストラーダ A9の歴史は、アウトストラーダ・デイ・ラーギの歴史と密接に結びついています。詳細については、アウトストラーダ・デイ・ラーギのページを参照してください。

経路

A9は、ライナーテでアウトストラーダ A8から分岐し、コモ方面へと向かいます。公式な起点としては、ミラノのヴィアーレ・チェルトーザのジャンクションが定められており、そこからライナーテまではA8と経路を共有します。A9は、ブロゲダのスイス税関検問所で終点となりますが、高速道路としてはスイス側でA2として続いています。イタリア側の終点を示す看板は、41kmポストの少し先に設置されており、そこがイタリア高速道路会社の管轄の終わりでもあります。

検問所のイタリア側にはレストランがありますが、この場所はアウトストラーダではなくなっています。検問所自体はイタリア領内にありますが、実際の国境は200m先です。国境線は、スイスが管轄する高架橋の中央部に位置しており、高架橋下の部分の一部はイタリアが管轄しています。

ミラノ方面から来た場合、イタリア側の最後の出口は「Lago di Como」です。スイス方面へ向かうには、その一つ手前の出口である「Como Monte Olimpino」を出て、ベリンツォーナ通りを経由し、キアッソの税関を通過するのが一般的です。逆に、イタリア国内からミラノ方面へ向かう場合、最初の入口はブロゲダの国境線沿いにあるピエトロ・バラジョーラ通りから入る「Como Nord」です。

現在、アウトストラーダ・デイ・ラーギは、ミラノ方面への通勤交通を支える重要な役割を担っており、イタリアからヨーロッパ諸国への商品輸送にも不可欠なルートとなっています。

通行料金

アウトストラーダ A9の運営は、イタリア高速道路会社に委託されています。この道路では、開放型通行料システムが採用されており、フィーノ・モルナスコの出入り口とグランダーテ本線料金所を通るロマッツォとコモ・チェントロ間の区間を走行する全ての車両が通行料の対象となります。イタリアとスイスの国境を越える場合は、1年間有効なスイスの高速道路通行許可証（ヴィニェッタ）を貼付する必要があります。

工事

アウトストラーダ A9のライナーテとコモ-グランダーテ本線料金所間の区間では、2004年に3車線化拡幅計画が決定されました。この工事は、総延長23.2kmに及び、4.34億ユーロの費用を要しました。イタリア高速道路会社の資料によると、オリッジョ-ウボルドの出入り口の建設、13kmの防音壁の設置、A8ライナーテとミラノ北間の5車線化など、既に進行中の8件の工事も含まれています。

この工事は、パヴィメンタル社に委託され、2009年7月27日に着工し、2013年3月に完了する予定でした。しかし、実際にはコモ方面への3車線化は2012年5月25日に、南向きは同年7月に完了しました。この工事は、公的資金を使用せずに、予定よりも10ヶ月早く完了しました。

行程

※逆方向の距離は、理解を助けるための参考情報です。公式な距離の起点は、アウトストラーダ A8の始点と同じミラノ・チェルトーザです。

脚注

注釈

出典

関連項目

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