アカシヤ (スーパーマーケット)

スーパーマーケット「アカシヤ」は、かつて主に関西地方で店舗を展開していた地域密着型の食料品小売業者でした。全国の中小小売業者が連携する協同組合である全日食チェーンに加盟し、商品の仕入れや共同プロモーションなどを行っていました。

その歴史は非常に古く、直接的なつながりではありませんが、アカシヤの遠い源流は江戸時代の安永10年（1781年）に明石屋惣兵衛が興した「明石屋」にまで遡ることができます。現代のアカシヤの事業が始まるのは戦後の1947年、赤井喜代蔵氏が大阪市東淀川区東淡路にてスポーツ衣料品小売店を開業したのが始まりです。その後、食料品小売業へと事業を転換し、1952年に株式会社アカシヤとして法人化されました。

事業の拡大に伴い、1963年には本社機能と旗艦店である淡路店を兼ね備えたアカシヤビルが建設されました。そして1967年には、大阪府守口市に支店第1号となる守口店を開店し、店舗網を広げていきました。経営は代々受け継がれ、1996年には赤井健蔵氏が、2018年には赤井大蔵氏がそれぞれ代表取締役社長に就任しています。淡路駅周辺の都市開発に伴い、長年親しまれたアカシヤビルは2011年に淡路駅高架化工事のため取り壊され、東淡路商店街の東側入口付近に移転・建て替えが行われました。

長らく株式会社アカシヤによって運営されてきましたが、2025年に入り、事業は新たに設立された株式会社NEXT INNOVATIONへと引き継がれました。しかし、運営体制の変更から間もない2025年5月8日、突如として運営会社である株式会社NEXT INNOVATIONが倒産。これにより、営業を続けていた全店舗が予告なく閉店するという事態となり、アカシヤはその長い歴史に終止符を打つこととなりました。

アカシヤは関西圏を中心に複数の店舗を展開していましたが、経営状況の変化などにより、いくつかの店舗は全店閉店に先立って既に営業を終えていました。

かつて存在した主な店舗：

南千里店（2010年11月閉店）
安堂寺店（2011年1月閉店）
尼崎杭瀬店（2013年3月閉店）
都島店（2013年6月閉店）
西田辺店（2013年11月閉店）
深江橋店（2014年9月閉店）
守口店（2020年3月閉店）
豊中浜店（2023年2月閉店）
山本店（2023年2月閉店）
JR西宮駅前店（2025年1月閉店）
尼崎大庄店（2025年1月閉店）
淡路店（2025年5月閉店）
* 枚方長尾店（2025年5月閉店）

これらの店舗のうち、淡路店や枚方長尾店を含む一部の店舗は、2025年5月8日の運営会社倒産まで営業を続けていました。アカシヤは長年にわたり、各地域の生活を支える存在として親しまれていましたが、突然の事業停止により、多くの利用客や関係者に大きな影響を与えました。

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