アガレス

アガレスは、悪魔学において重要な位置を占める悪魔の一体です。アグレアスという別名でも知られています。

外見と特徴

アガレスは、一般的にワニに乗った老人の姿で描かれ、手にはオオタカを携えています。この独特な姿は、彼の持つ力の象徴と解釈されています。また、アガレスは男にも女にもなれると言われ、その変幻自在な性質が強調されています。

能力

アガレスは、逃亡者を連れ戻す、地震を引き起こす、あらゆる言語を教えるといった多様な能力を持つとされています。これらの能力は、現世的なものから超自然的なものまで及び、彼の力の範囲の広さを示しています。また、アガレスは現世的なものと超自然的なものの両方の尊厳を破壊する力を持つとも言われています。

階級と支配

『ゴエティア』によると、アガレスは31の軍団を率いる序列2番の大公爵であり、地獄の東方を支配しています。『悪魔の偽王国』においても、2番目に紹介されています。また、『大奥義書』では、ルキフゲ・ロフォカレの支配下にあるとされています。

伝承と解釈

アガレスは、かつて力天使の階級に属していたと伝えられています。この伝承は、彼が堕天した天使であることを示唆し、悪魔としての地位との対比を生み出しています。アガレスの多様な能力や変幻自在な性質は、彼の複雑な性格を反映していると考えられます。

参考文献

グスタフ・ディヴィッドスン著 吉永進一訳『天使事典』創元社 2004年
コラン・ド・プランシー著、床鍋剛彦訳『地獄の辞典』講談社、1990年
Arthur Edward Waite, The Book of Ceremonial Magic(1913), The Internet Sacred Text Archive 内の文書（英文）
S.L. MacGregor Mathers and Aleister Crowley, The Lesser Key of Solomon(1904),p22 The Internet Sacred Text Archive 内の文書（英文）
Johann Weyer, Pseudomonarchia Daemonum, Twilit Grotto: Archives of Western Esoterica 内の文書（ラテン語および英文）
Goetia, Twilit Grotto: Archives of Western Esoterica 内の文書（英文）

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