アキタ電子システムズ

アキタ電子システムズの歴史と事業内容

アキタ電子システムズ（Akita Electronics Systems）は、日本の電気機器製造業界で重要な役割を果たしていた企業であり、特にLSIやソフトウェアの設計開発に特化していました。この会社は、1969年に日立製作所と国際電気（現在の親会社は日立国際電気）が共同出資する形で設立されました。

設立と初期の展開

アキタ電子は、設立直後の1969年4月1日に「天王工場」（秋田県）を開設しました。この工場は、トランジスタやバイポーラIC、さらにはMOS系メモリLSIの生産を担当し、その後も技術革新を進めていきました。

さらに1982年には新たに「雄和工場」を建設し、DRAMの生産を開始しました。この雄和工場も後にICやLSI、メモリモジュールの生産拠点となり、1991年からはカードの生産も行うようになりました。

開発の多角化

1989年には、「開発センター」を設立し、ソフトウェアやLSIの設計事業も本格的に開始しました。このように、アキタ電子は事業の多角化と技術の向上に努め、多くの業界に貢献しました。

経営の変遷

1996年、アキタ電子は子会社の「アキタエレクトロデバイス」を設立し、ピーク時には従業員数が1000人を超え、資本金も数億円に達しました。しかし、2001年3月に天王工場が閉鎖され、製造部門は雄和工場に集約されました。この頃は経営環境が厳しく、経営効率を求めて大規模な構造改革が行われていました。

2002年には社名が「アキタ電子システムズ」に変更され、雄和工場がアキタセミコンダクタという子会社として新たな道を歩み始めました。2006年には秋田エルピーダメモリへの工場譲渡が行われ、アキタ電子システムズのアイデンティティの重要な部分が失われていくことになります。

最終的な吸収合併

その後、日立製作所による完全子会社化を経て、2008年には日立超LSIシステムズの完全子会社になりました。2014年4月1日、日立超LSIシステムズに吸収合併され、アキタ電子システムズは解散に至りました。

まとめ

アキタ電子システムズは、日本の半導体業界の一端を担い、多様な技術に挑戦してきた企業です。設立から解散までの過程は、日本における経済の変遷や半導体産業の発展と不可分の関係にありました。その歩みは、今なお半導体業界に影響を与え続けています。

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