アクアティクス・センター (ロンドン)

アクアティクス・センター

アクアティクス・センターは、ロンドンのニューアム特別区ストラトフォードに位置し、ストラトフォード・シティ内のオリンピック・パークにて建設された屋内水泳施設です。この施設には、50メートルの競泳用プールと25メートルの飛込用プールが完備され、特に2012年のロンドンオリンピック及びパラリンピックで多くの競技に使用されました。

歴史と設計

アクアティクス・センターの設計者は、著名な建築家でありプリツカー賞の受賞歴もあるザハ・ハディッドです。この建物は、ロンドンが五輪招致に成功する前の2004年に設計され、オリンピック・スタジアムの向かい側に位置し、ウォーター・ポロ・アリーナにも隣接しています。特徴的な曲線を描く屋根は、オリンピック・パークを訪れる人々が最初に目にすることになるでしょう。設計の担当はJim Heverinで、建物自体は高さ約45メートル、長さ160メートル、幅80メートルの大きさを誇ります。

建設

2008年4月にBalfour Beattyとの間で建設契約が結ばれ、当初の見積もりの3倍にあたる総額2億4200万ポンドという費用が報告されました。この高騰した建設費は、主に建設インフレと付加価値税の引き上げによるものとされています。また、施設の利用計画や建設方法の変更も影響しました。屋根の面積は、当初の設計から縮小され、建設のための予算は約6億900万ポンドとなりました。実際の工事は2008年7月に開始され、2011年7月27日に完成しました。アルミニウム製の屋根材はKalzipが提供し、鋼鉄構造はRowecord Engineeringと共同で作られ、天井は30,000個の板材を用いて組み上げられています。飛込塔には462トンのコンクリートが使われ、屋根自体の重さは3,200トンに達します。三つのプールの水量は約1,000万リットルです。

設備と機能

アクアティクス・センターは、2012年のロンドンオリンピックにおいて、競泳、飛び込み、シンクロナイズドスイミングの競技が行われました。さらに、パラリンピックにおいても競泳が行われ、この施設はロンドン内での主要な水泳競技施設としての役割が期待されています。

収容人数

オリンピック及びパラリンピックの期間中、この施設は17,500人を収容できましたが、パラリンピックの終了後には一時閉鎖され、競技場の客席部分にあたる翼が撤去されるなどの改修作業が行われました。その結果、収容人数は2,500人に減少しました。しかし、大規模な大会が開かれる場合には、さらに1,000席の追加が可能です。

アクアティクス・センターは、これからも水泳競技の重要な拠点として、様々なイベントや大会が予定されており、多くの人々に利用され続けるでしょう。

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