アクアテラリウム (曲)

アクアテラリウム

「アクアテラリウム」は、やなぎなぎによって制作された楽曲で、2013年11月20日にリリースされました。この曲は、やなぎの6枚目のシングルであり、作詞はやなぎ自身が、作曲は石川智晶が担当しています。特に、テレビアニメ『凪のあすから』のエンディングテーマとして採用されている点が注目されます。

背景と音楽性

楽曲のタイトル「アクアテラリウム」は、同名の飼育スタイルからインスパイアされています。このスタイルでは、水中と陸上の生物が一つの環境で共存しており、曲でも同様に「アクアテラリウムの中で眠る人」とその状況を見守る存在との歯痒い関係が描かれています。

この楽曲の制作にあたって、やなぎは『凪のあすから』のシナリオや設定資料から感じた退廃的な雰囲気を表現することを重視しました。そのため、石川に作曲を依頼し、独自の方法で制作が行われました。まず、石川がやなぎにキーとなるフレーズを依頼し、そのフレーズに基づいてメロディが作られ、最後にフレーズが再度組み込まれるという流れです。

また、前作が幸せな人間関係をテーマとしていたのに対し、今作では不幸なテーマにフォーカスを当てることが決定されました。曲中には、「ヒヒ…ヒヒ…」という独特のコーラス部分があり、これをレコーディングする際には丸一日かけて息の調整やウィスパーに注力し、伴って自然に「ヒ」を出せるようになったとのことです。さらに、メロディ自体には多くの転調が含まれ、やなぎはその難しさに苦労したことも明かしています。

シングルリリースについて

「アクアテラリウム」は、2013年11月20日にジェネオン・ユニバーサルから発売され、やなぎの前作「ユキトキ」からは7か月ぶりのシングルリリースとなります。シングルは初回限定盤と通常盤の2種類が販売され、初回限定盤には本曲のミュージックビデオが収録されたDVDが付属しています。

シングルには他にも、海と砂浜をテーマにした2曲目「mnemonic」と、ライブを意識して作られた3曲目「You can count on me」が収録されています。「mnemonic」は、やなぎが大学時代の記憶喪失の恐怖をテーマにしており、波や砂の城を元に記憶を蘇らせる内容が盛り込まれています。また、この曲では生楽器を使用することで表現の幅を広げました。

3曲目「You can count on me」は、ファンに「私に期待してね」という気持ちを伝えることを意識した楽曲で、レコーディングもライブメンバーと共に行い、その結果、パフォーマンスがさらに洗練されています。

以上のように、やなぎなぎの「アクアテラリウム」は、深いテーマ性と独特の音楽手法を兼ね備えた楽曲として、多くのファンの心を掴んでいます。

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