アグスティン・サウト・アラーナ

アグスティン・サウト・アラーナ（バタ）

バタ、正式名アグスティン・サウト・アラーナは、1908年5月11日にスペイン・ビスカヤ県バラカルドで誕生し、1986年8月21日に逝去した著名なサッカー選手であり、指導者でもあります。彼は主にフォワードとして活躍し、特にアスレティック・ビルバオでの活躍で知られています。

幼少期とニックネームの由来

幼少期から彼は「バタ」と呼ばれていました。このニックネームは、母親が彼のために作った清潔感のあるローブから由来しています。ローブはスペイン語で「Bata」と呼ばれるもので、バタはこの服を頑固に着用し続けた結果、周囲の人々にその名で認知されるようになりました。

クラブキャリア

1929年、バタは故郷のバラカルドCFからアスレティック・ビルバオに移籍しました。彼はこのクラブでプリメーラ・ディビシオンのデビューを果たし、1929-1930年シーズン開幕戦では、レアル・マドリード相手に勝利を収めました。彼のクラブでのキャリアは、リーグ優勝4回、コパ・デル・レイ優勝2回に恵まれるなど、非常に成功したものでした。

特に注目すべきは、1930-1931年シーズンのパフォーマンスです。この年、バタは27得点を挙げて得点王に輝き、その後に設けられたピチーチ賞の初年度の受賞者となりました。そのシーズンの第10節、FCバルセロナとの試合では、バタが7得点を決める驚異的な活躍を見せ、試合は12-1という大勝を収めました。この7得点は後にラディスラオ・クバラが達成するまで、リーグにおける1試合最多得点記録という偉業となりました。

彼のプリメーラ・ディビジョンでの通算成績は、118試合で108得点という圧倒的な数字を誇っています。1935-1936年シーズンを最後に、古巣のバラカルドCFに復帰しましたが、スペイン内戦の影響によりリーグ戦は開催されない時期が続きました。

晩年はセグンダ・ディビシオンで苦しいキャリアを送りましたが、現役引退前の1943-44年シーズンには選手兼任監督として11得点を挙げ、再び得点王に輝きました。チームは11位で入れ替え戦に臨み、辛うじてリーグ残留を果たしました。

代表キャリア

バタはスペイン代表に招集され、国際Aマッチには一度出場しました。1930-1931年シーズンに得点王となった後、彼はイタリアとの試合に出場し、引き分けという結果に終わりました。これがバタの唯一の代表歴となります。

タイトルと記録

バタのクラブキャリアでは以下のようなタイトルを獲得しています。

• - アスレティック・ビルバオ

- プリメーラ・ディビシオン優勝：4回（1929-1930、1931-1932、1933-1934、1935-1936）
- コパ・デル・レイ優勝：2回（1930、1931）
- 共和国大統領杯優勝：2回（1932、1933）

個人タイトルとしては、彼は1930-31シーズンにピチーチ賞を獲得し、またプリメーラ・ディビジョンにおける1試合最多得点（7ゴール）の記録も保持しています。

バタの栄光と名声は彼の記録と共にサッカー史に刻まれ続けています。彼のプレースタイルや影響が今のサッカーにも色濃く残っています。

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