アグネス・ベーデン＝パウエル

アグネス・ベーデン＝パウエル（1858年 - 1945年）は、ガールガイド（ガールスカウト）運動の創始者として知られています。彼女は、ボーイスカウト運動を創始したロバート・ベーデン＝パウエル卿（B-P）の実妹でした。

1910年、アグネスはガールガイドを創始し、初代チーフガイドに就任しました。しかし、彼女自身はビクトリア朝時代の価値観を強く持ち、「女性は女性らしくあるべき」という考え方を持っていました。そのため、ガールガイドの組織運営は難航し、なかなか発展しませんでした。

兄であるB-Pは、組織の発展のため、妻のオレブにガールガイドの実権を移譲することを決断します。このアグネスとオレブの間の確執は、ビクトリア時代の女性観と20世紀の新しい女性像との対立を象徴していました。

また、アメリカでは、B-Pの元婚約者であったジュリエット・ローが独自の組織「ガールスカウト」を立ち上げ、急速に発展していました。このような状況下で、アグネスは1917年にチーフガイドを辞任し、その地位をメアリー王女に譲りました。しかし、その後も1945年に86歳で死去するまで、ガールスカウト副議長として活動を続けました。

彼女は兄ロバート・ベーデン＝パウエルとの共著で、ガールガイドのためのハンドブック"Handbook for Girl Guides"を執筆しています。

アグネス・ベーデン＝パウエルの活動は、世界スカウト機構にも深く関連しており、彼女の功績は今日でも高く評価されています。

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