アケビ科

アケビ科（Lardizabalaceae）は、双子葉植物に分類される科の一つで、約7属35種から構成されています。これらの植物は、つる性または直立性の低木であり、その多くが東アジア地域（日本、朝鮮半島からヒマラヤ山脈にかけて）に分布しています。ただし、例外として、Lardizabala属とBoquila属の2属は南米チリに自生しています。

葉の特徴

アケビ科の植物の葉は、複葉であり、大部分は掌状複葉ですが、デカイスネア属（Decaisnea）のみ羽状複葉を持っています。葉は茎に互い違いに生えます。

花の特徴

花は単性で、3数性の構造を持ちます。萼片は3枚または6枚で、花弁のように見えることがあります。花弁は退化しているか、または蜜腺として6個存在します。雄しべは6本で、雌しべは3心皮から9心皮（サルゲントカズラは20～40心皮）がそれぞれ独立しています。花柱はなく、子房の先端が柱頭として機能します。アケビ属の植物では、心皮が完全に閉じていない場合があります。

果実の特徴

果実は液果であり、多数の種子を含んでいます。アケビやムベなど、一部の種は食用として利用されています。

属の種類

アケビ科には、以下の属が含まれます。

アケビ属 (Akebia): アケビやミツバアケビなどが含まれます。
Boquila属:
デカイスネア属 (Decaisnea):
Holboellia属:
Lardizabala属:
Sinofranchetia属:
* ムベ属 (Stauntonia): ムベが含まれます。

サルゲントカズラについて

中国原産のサルゲントカズラ（Sargentodoxa cuneata）は、アケビ科の植物と似た特徴を持ちますが、心皮の数が非常に多く（20個以上）、1種のみで独立したサルゲントカズラ科（Sargentodoxaceae）として分類されることもあります。しかし、APG分類体系ではアケビ科に含められています。

アケビ科は、多様な形態と分布を持つ興味深い植物群であり、その生態や分類に関する研究が継続されています。食用としての利用価値も持ち、人々の生活にも密接に関わっています。

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