アシュテッド・グループ

アシュテッド・グループ(Ashtead Group plc)は、イギリス・ロンドンに本社を置く、世界的な建設機械・産業機械レンタル企業です。ロンドン証券取引所にも上場しており、イギリスとアメリカ合衆国を中心に事業を展開するグローバル企業として知られています。

その歴史は1947年にさかのぼります。イギリスサリー州アシュテッド村で、Ashtead Plant and Tool Hireとして創業しました。その後、1980年代にはイギリス南東部での企業買収を積極的に展開し、現在のグループとしての基礎を築きます。1986年にはロンドン証券取引所に上場を果たし、さらなる成長の礎を築きました。1990年代には、アメリカに進出し、ノースカロライナ州に拠点を置くSunbelt Rentals,Incを買収。この買収は、アシュテッド・グループをイギリスにとどまらない、国際的な企業へと成長させる大きな転換点となりました。

2000年代に入ると、アシュテッド・グループはさらなる拡大を目指し、積極的なM&A戦略を展開します。2000年にはレントキル・イニシャルのアメリカにおける設備機器レンタル事業を買収、2005年にはNationsRentを買収。これらの事業は、既存のSunbelt Rentalsと統合され、北米における事業規模は飛躍的に拡大しました。買収戦略はイギリス国内にも及んでおり、2006年にはLux Traffic Controls Limitedを買収、イギリス国内における業界トップの地位を確立しました。一方、事業の選択と集中を図るため、2008年にはテクノロジーレンタル事業を売却するなど、戦略的な事業ポートフォリオの再編も行われています。

現在、アシュテッド・グループのレンタル事業は、主にSunbelt Rentalsのブランド名で行われています。取り扱い商品は多岐にわたり、大型機械である高所作業車、バックホー、掘削機、フォークリフトから、パワーソー、はしご、ポンプといった小型機器まで網羅しています。建設現場や産業現場で必要とされるあらゆる機器をレンタルすることができる、ワンストップショップとしての役割を担っています。

その事業規模は非常に大きく、イギリス市場ではトップシェアを誇り、アメリカ・カナダ市場においてはユナイテッド・レンタルズに次ぐ第2位の市場シェアを占めています。収益の85%はアメリカとカナダからのものであり、北米市場がアシュテッド・グループの成長を牽引していると言えるでしょう。

アシュテッド・グループは、長年に渡る事業展開と積極的なM&A戦略、そしてSunbelt Rentalsという強力なブランドを武器に、今後も建設機械・産業機械レンタル業界をリードする存在であり続けるでしょう。イギリスとアメリカ合衆国を拠点とするグローバル企業として、世界の建設・産業の発展に貢献し続けることが期待されます。

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