アシュリー・バーティ

アシュリー・バーティの経歴と功績

アシュリー・バーティ（Ashleigh Barty, 1996年4月24日生まれ）は、オーストラリア・イプスウィッチ出身の元女子プロテニス選手であり、また元クリケット選手でもあります。彼女は166cmの身長と62kgの体重を持ち、テニス界で輝かしいキャリアを築きました。バーティはWTAツアーで15回のシングルス優勝、11回のダブルス優勝を果たし、ダブルスではケーシー・デラクアとのペアでグランドスラム全てで準優勝を経験しました。彼女のシングルス最高ランキングは1位、ダブルスでは5位を記録しています。

生い立ちとテニスの道

バーティは、父親が政府機関に勤め、母親がレントゲン技師である家庭に生まれました。父親にはアボリジニの血が流れており、彼女には2人の姉がいます。幼少期はテニスだけでなくネットボールも楽しんでいましたが、姉たちに勝てなかったことからテニスに専念することを決めました。4歳からテニスを始め、ジム・ジョイスによる指導を受け、他の選手にはない距離感や集中力を持ち込むことが期待されました。自宅の壁を使った壁当ての練習も行い、9歳からは成人男子と練習するように。特に15歳からはヨーロッパ遠征が多く、17歳には27日しか自宅に戻らない生活を送りました。

プロでのキャリア

バーティは2009年に13歳でITFジュニアサーキットに参加し、15歳で2011年のウィンブルドン選手権ジュニア女子シングルスにて優勝しました。プロとしては2010年にデビューし、2012年からツアーデビューを果たしますが、初めの数年間はシングルスでの成績は芳しくありませんでした。その後、バーティはダブルスで成功を収め、2013年から2014年にかけて全豪オープン、ウィンブルドン、全米オープンの3大会で準優勝しました。

2014年の全米オープンを終えた後、彼女は「テニスから離れる」と宣言し、クリケット選手として新たな挑戦をスタート。ローカルチームでの活躍が認められ、ビッグ・バッシュ・リーグのブリスベン・ヒートと契約を結びました。彼女はクリケットでも高いパフォーマンスを発揮しましたが、2016年にテニスに復帰することを決意しました。

テニスの再起動と成功

テニス復帰後、バーティは徐々に成績を上げていき、特に2019年には全仏オープンで初優勝を果たしました。また、ウィンブルドン、全豪オープンを制し、年間最終ランキングで1位を獲得するという素晴らしい成果を達成しました。2020年には新型コロナウイルスの影響で多くの競技が中断されたが、2021年にはウィンブルドン大会での優勝や東京オリンピックでの銅メダル獲得など、さらなる成功を収めました。

引退とその影響

バーティは2022年に全豪オープンで優勝した後、突如としてSNSを通じて現役引退を発表しました。彼女はその際、「テニスが私にくれた全てに感謝している」と述べ、次の人生のステップに進むことを決意しました。バーティの引退は、彼女が世界ランキング1位のまま行われたため、その影響力とキャリアの特異性が強調されました。

プレースタイル

バーティは、正確なフラットドライブのフォアハンドや多様な球種を使い分けて相手を制圧するオールラウンダーとして知られています。彼女のテニススタイルは、時にはチェスのように戦略的で、また時には大胆なプレースタイルを融合させています。バーティの成功は、その戦術的アプローチとコートでのプレーの多様性に支えられているのです。彼女のキャリアは、テニス界において永遠に記憶されることでしょう。

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