アジアハイウェイ11号線

アジアハイウェイ11号線は、東南アジアを南北に縦断する重要な幹線道路であり、ラオスとカンボジアの2か国を経由します。総延長は1,593kmに及び、両国の主要都市を結ぶことで、地域経済の発展に大きく貢献しています。

ラオス区間

起点となるラオスの首都ヴィエンチャンから南へ向かい、メコン川中流の河岸に位置するこの都市は、アジアハイウェイ12号線の通過点でもあります。ラオス国内では、メコン川の流路とほぼ並行する経路をたどるのが特徴です。途中、ビエンカムからターケークまでの区間はアジアハイウェイ15号線と重複し、セノではアジアハイウェイ16号線と交差します。ラオスとカンボジアの国境に位置するヴゥーンカムには国境検問所があり、ここからカンボジアへと入ります。ラオス国内の区間延長は823kmです。

ラオス国内のルートは、以下の通りです。

国道13号線：ヴィエンチャン（アジアハイウェイ12号線と接続） - ビエンカム（アジアハイウェイ15号線と合流・分岐） - ターケーク（アジアハイウェイ15号線と合流・分岐） - セノ（アジアハイウェイ16号線と交差） - パークセー - ヴゥーンカム - ヴゥーンカム国境検問所

カンボジア区間

カンボジアに入ると、ストゥントレンからクラチエまでの区間は、再びメコン川と並行して南下します。クラチエから先はメコン川から離れて東へ迂回し、スヌオルやメモットといったカンボジア東部の町を経由します。その後、再びメコン川に近づき、首都プノンペンを経由して、最終的には港湾都市シアヌークビルに到達します。カンボジア国内の区間延長は770kmです。

カンボジア国内のルートは、以下の通りです。

国道7号線：ストゥントレン国境検問所 - ストゥントレン - クラチエ - コンポンチャム - スカン
国道6号線：スカン - プノンペン（アジアハイウェイ1号線と交差）
国道4号線：プノンペン - シアヌークビル

大メコン圏経済回廊との関連

アジアハイウェイ11号線は、大メコン圏経済回廊の一部を構成しています。具体的には、セノからシアヌークビルまでの区間が、大メコン圏南部経済回廊の一部となっています。また、ヴィエンチャンからビエンカムまでの区間は、将来的に大メコン圏南北経済回廊の一部となるよう、関係国間で調整が進められています。

その他

アジアハイウェイ11号線は、ラオスとカンボジアの物流と人の移動を円滑にするだけでなく、観光振興にも貢献しています。この道路は、両国間の経済連携を強化し、地域全体の発展を促進する上で、不可欠な存在となっています。

参考資料

Asian Highway （英語）
Asian Highway Route Map (PDF) （英語）
Asian Highway Database （英語）
Asian Highway Handbook (PDF) （英語）
Review of Configuration of the Greater Mekong Subregion Economic Corridors (PDF) （英語）
アジアハイウェイ・プロジェクトの概要 - 国土交通省総合政策局
アジアハイウェイとは - 国土交通省総合政策局

関連項目

大メコン圏経済回廊

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