アタック・ザ・ワールドカップ

アタック・ザ・ワールドカップ

『アタック・ザ・ワールドカップ』は、1977年1月7日から同年3月25日にかけて、フジテレビ系列局で放送されたバレーボール中継番組です。フジテレビが自局で制作を手掛けたこの番組は、毎週金曜日の20:00から20:54までの時間帯で、全12回にわたって放送されました。

番組の概要

この番組が企画・放送された1977年は、バレーボールワールドカップが初めて日本で開催される記念すべき年でした。フジテレビは、このワールドカップの開催を控え、国内のバレーボール熱を一層高めることを目的に、本番組をスタートさせました。主な中継内容は、当時の日本における最高峰のバレーボールリーグである全日本バレーボール選抜男女リーグ（現在のVリーグの前身にあたる大会）の熱戦模様でした。男子および女子のリーグ戦の試合が取り上げられ、ファンは国内トップレベルのプレーを毎週楽しむことができました。特に、番組の終盤にあたる第11回と最終回では、日本代表チームと韓国代表チームによる国際試合が中継され、ワールドカップ開催に向けた期待感を高める内容となりました。

当時のテレビ放送における位置づけ

『アタック・ザ・ワールドカップ』が放送されていた1977年当時、日本の地上波テレビ放送において、バレーボールの公式戦を毎週定期的に中継していた番組は、この『アタック・ザ・ワールドカップ』が唯一でした。当時、アマチュアスポーツを積極的にテレビで取り上げていた番組としては、NETテレビ（現在のテレビ朝日）の『ビッグスポーツ』や、東京12チャンネル（現在のテレビ東京）の『ザ・スポーツ77』などが存在しましたが、これらの番組は通常、特別番組として放送されたり、不定期での放送が中心でした。このような状況の中で、『アタック・ザ・ワールドカップ』はレギュラー番組としてバレーボール中継を行った点で、非常に画期的な存在であり、多くの視聴者にバレーボールの魅力に触れる機会を提供しました。

出演者

番組の中継を彩った出演者には、当時フジテレビのアナウンサーであった岩佐徹氏や山田祐嗣氏が実況として名を連ね、試合の緊迫感を臨場感豊かに伝えました。また、解説者としては、日本のバレーボール界を代表する指導者であった松平康隆氏や、前田豊氏が登場し、専門的な視点から試合の展開や選手の技術について解説を加え、視聴者の理解を深めました。

参考文献

番組内容や放送日程などの情報は、主に当時の新聞縮刷版のラジオ・テレビ欄などを参考に確認することができます。

まとめ

『アタック・ザ・ワールドカップ』は、1977年のワールドカップ日本開催というビッグイベントを前に、国内バレーボールの盛り上げに貢献した重要な番組でした。毎週のレギュラー放送という形で国内リーグ戦や国際試合を中継したことは、当時のテレビ放送におけるバレーボール中継のあり方としても特筆すべき点であり、その後のバレーボール人気や中継体制にも少なからず影響を与えたと考えられます。全12回という短い期間ながらも、日本のバレーボール史において記憶されるべき番組の一つと言えるでしょう。

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