ビッグスポーツ

『ビッグスポーツ』（Big Sports）は、1966年4月10日から1990年代頃まで、NETテレビ（1977年4月以降はテレビ朝日）で放送されていた、日本のスポーツ中継番組です。

番組開始当初は毎週日曜日の17時～18時に放送されていましたが、その後、放送時間や曜日が幾度と変更されました。1969年10月からは16時30分～17時30分、1975年4月には13時45分～14時55分、同年10月には土曜日の16時～16時55分へと変更されています。そして1988年4月には、放送枠が日曜日の深夜枠に移行し、『ビッグスポーツ・ワールド』（Big Sports World）と改題されました。

『ビッグスポーツ』の大きな特徴は、アマチュアスポーツにスポットを当てていた点です。数々の競技の試合中継はもちろんのこと、選手たちのドキュメンタリーなども放送していました。特に『ビッグスポーツ・ワールド』時代は、前半に世界各地のスポーツ情報を伝え、後半にスポーツ中継を行うという二部構成がとられていました。

番組には多くのアナウンサーが携わっていました。開始当初の司会者は榎本猛アナウンサーで、その後、木原美知子アナウンサーらが司会を務めました。吉澤一彦アナウンサー、宮嶋泰子アナウンサー、森下桂吉アナウンサーなど、多くのアナウンサーが実況やリポートを担当し、バレーボール、バスケットボール、体操、ボウリング、クレー射撃など、多様な競技を幅広くカバーしていました。

『ビッグスポーツ・ワールド』時代には、大熊英司アナウンサーが司会を務め、テニス中継の実況も担当しました。また、高橋亨子アナウンサーがキャスターとして番組を支えました。これらのアナウンサー以外にも、三好康之アナウンサーや田中真理子アナウンサーなど、多くのテレビ朝日アナウンサーが番組制作に貢献していました。

番組開始当初の出演者には、榎本猛アナウンサーの他に、アントン・ヘーシンク氏、河西昌枝氏、三宅義信氏、遠藤幸雄氏など、著名なスポーツ選手や関係者も名を連ねていました。

『ビッグスポーツ』はアサヒビールの一社提供番組として放送された時期もあり、『アサヒ ビッグスポーツ』のタイトルで放送されていました。また、本番組開始を機に、テレビ朝日では毎年優れた日本人スポーツ選手を顕彰する「ビッグスポーツ賞」が創設され、現在も表彰が続けられています。

番組には熊が腕組みをしたマスコットキャラクターが存在しましたが、着ぐるみなどの登場はなかったようです。テーマソングは、テレビ朝日のスポーツ番組共通の楽曲が使用されており、放送期間中に『スポーツマン』（作曲：レイモンド服部）、『テレビ朝日・スポーツテーマ』（作曲：いずみたく）、『朝日に栄光あれ』（作曲：神津善行）などが使用されました。

関西地方では、1975年3月30日まで毎日放送で同時ネットを実施していましたが、NET系列とTBS系列のネットチェンジに伴い、翌週から朝日放送（ABCテレビ）へネット局が移行しました。ABCテレビでは独自のテーマソングを使用することが多かったですが、『ビッグスポーツ』についてはテレビ朝日のテーマソングがそのまま使用されたことが記録に残っています。

試合中継は、開催地に関わらずNET（テレビ朝日）が主導して制作され、地元の系列局は制作協力という形で番組制作に参加していました。秋田テレビも制作協力に参加したことがあったとされています。このように、『ビッグスポーツ』はテレビ朝日の歴史に深く刻まれた、長年にわたって愛されたスポーツ番組でした。

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