アッシュ・クリムゾン

アッシュ・クリムゾンと斎祀：ザ・キング・オブ・ファイターズにおける因縁の物語

アッシュ・クリムゾンは、SNKの対戦型格闘ゲーム『ザ・キング・オブ・ファイターズ』（以下、『KOF』）シリーズに登場する人気キャラクターです。シリーズ第10作目『KOF2003』から登場し、以降のストーリーを大きく彩る存在となっています。

アッシュ・クリムゾンの概要

飄々とした態度とは裏腹に、冷酷で面倒臭がりな一面を持つアッシュ。16歳という若さで、アンチヒーローとして活躍します（『KOF XII』公式サイトでは16歳と発表されていますが、『KOF2003』の初期資料では17歳）。緑色の特殊な炎を操り、相手の能力を奪う力も持ち合わせています。フランス語を交えた独特の言動や、ザッハトルテとカニを好むなど、個性的なキャラクターです。

幼馴染のエリザベート・ブラントルシュとは、姉弟のような関係だったようです。『KOF XI』では、エリザベートから名前を呼ばれて慌てるなど、可愛らしい一面も見せています。アッシュはエリザベートを「ベティ」と呼びます。

初期は、デュオロンとシェン・ウーと共に主人公チームを結成し、『KOF2003』では神楽ちづるから八咫の力を奪取。その後も、八神庵から八尺瓊とオロチの力を奪い、エリザベートの前で蒼い炎を操るなど、物語を大きく動かしていきます。

アッシュの目的と斎祀との関係

『KOF XIII』で明らかになったアッシュの目的は、「遥けし彼の地より出ずる者たち」の壊滅。三種の神器の力を集めたのも、彼らを誘き寄せるための策略でした。しかし、彼の祖先である斎祀（サイキ）との因縁は、アッシュの運命を大きく変えることになります。

斎祀は『KOF XIII』で中ボスとして登場し、アッシュは斎祀の力を奪取しようとします。しかし、逆に斎祀に肉体を乗っ取られ、「血の螺旋に狂うアッシュ」として最終ボスとなります。最終的にアッシュは斎祀を倒しますが、その結果、タイムパラドックスが発生し、アッシュ自身もこの世界から消滅してしまうという衝撃的な結末を迎えます。

しかし、消滅したと思われたアッシュは『KOF XIV』で復活。そして『KOF XV』では、ククリへの義理を果たすため、再び戦いの場に帰還します。

斎祀：アッシュ編の黒幕

アッシュの直系の祖先である斎祀は、「遥けし彼の地より出ずる者たち」の首領。アッシュと瓜二つの容姿を持ちますが、髪型や服装、顎のラインなど、細かな違いがあります。傲慢で冷酷な性格で、オロチを復活させ、過去へ帰還して未来を改変しようとしていました。しかし、アッシュの策略と手下たちの裏切りにより計画は失敗し、最終的に消滅します。

斎祀の目的は、オロチの復活による時空の扉を開き、過去へ帰還することであり、その過程で手下たちを生贄にしようとしていたことが明らかになります。この企みはアッシュによってシュルームとリメロに伝えられ、彼らが斎祀を裏切るきっかけとなります。

アッシュ・クリムゾンのゲーム上の特徴

アッシュはタメキャラとして知られており、多くの必殺技はフランス革命暦にちなんだ名称が付けられています。特に、リーダー超必殺技である「サン・キュロット」は、自身の能力を強化する珍しい性質を持つ技です。『KOF XII』以降では、ニュートラルポーズが変更され、アッシュの性格をより強調したものになりました。

技の詳細

アッシュの技は、緑色の炎を操るものが多く、相手の能力を吸収する技も存在します。代表的な技としては、「ヴァントーズ」「ニヴォース」「テルミドール」「サン・キュロット」などがあります。「サン・キュロット」は、使用後は一定時間、他の技の溜め時間が短縮されるなど、戦略的な要素を持つ技です。

斎祀もアッシュと同様に、独特の技を使用します。「鬼抑ノ月」「刎釣瓶ノ鉈」「鷲羽落」「常闇ノ船」など、アッシュの技を彷彿とさせるものもあります。

まとめ

アッシュ・クリムゾンと斎祀は、『KOF』シリーズにおいて、複雑な因縁で結ばれた重要なキャラクターです。冷酷さと繊細さを併せ持つアッシュ、そして傲慢で冷酷な斎祀。彼らの物語は、プレイヤーに深い印象を与え続けるでしょう。アッシュの今後の活躍にも期待が高まります。

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