アッパー・ウエスト州

アッパー・ウエスト州は、ガーナの北西端に位置し、ブルキナファソと国境を接する州です。2010年の国勢調査によると、人口は約68万2千人で、ガーナで最も人口の少ない州となっています。州都はワです。

地理と住民

アッパー・ウエスト州には、ダガリ人、シサラ人、ワラ人といった多様な民族が暮らしています。ダガリ人は州の西部に、シサラ人は東部に、ワラ人は州都ワとその周辺の村に多く居住しています。宗教も多様で、ダガリ人やシサラ人にはキリスト教徒と伝統的なアニミズム信仰者が多く、ワラ人はイスラム教徒が多数を占めています。ワラ語とダガリ語は互いによく似ており、コミュニケーションは比較的容易です。

経済と産業

この地域の主要な産業は農業です。トウモロコシ、雑穀、落花生、シアバター、米などが栽培されています。また、羊、ヤギ、鶏、豚、ホロホロチョウなどが肉や卵を得るために飼育されています。しかし、10月から5月にかけては乾季が長く、農業は困難になります。そのため、多くの人々が乾季の間、季節労働者としてより湿潤な南部へと出稼ぎに行きます。

文化

アッパー・ウエスト州には、独特の文化が息づいています。その一つが、ピトーと呼ばれる雑穀から醸造される伝統的な酒です。ピトーは甘くて飲みやすく、露店などでひょうたんに入れて提供されます。地域の人々にとって、ピトーは生活に密着した飲み物であり、コミュニティの交流を深める役割も果たしています。

観光

州都ワの南には、Wechiauカバ保護区があり、自然愛好家にとっては見逃せないスポットです。カバをはじめとする多様な野生動物が生息しており、ボートサファリなどを楽しむことができます。

行政区分

アッパー・ウエスト州は、以下の8つの地区に分かれています。

Jirapa/Lambussie
ラウラ
Nadowli
シサラ東
シサラ西
ワ東
ワ市
ワ西

アッパー・ウエスト州は、豊かな自然と多様な文化が共存する地域です。ガーナを訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。

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