アッペンツェル・インナーローデン準州

アッペンツェル・インナーローデン準州

アッペンツェル・インナーローデン準州（Appenzell Innerrhoden）は、スイスの北東部に位置するカントン（州）です。フランス語ではアッペンツェル=ローザンテリュー（Appenzell Rhodes-Intérieures）と呼ばれます。2015年12月時点での人口は約1万5974人と、スイスで最も人口の少ないカントンです。州都はアッペンツェル。

地理

アッペンツェル・インナーローデン準州は、スイスの北東に位置しています。

歴史

アッペンツェル・インナーローデン準州の歴史は、1597年に遡ります。当時、アッペンツェルは一つのカントンでしたが、宗教改革の影響により、プロテスタントとカトリックに分裂しました。その結果、プロテスタントのカントンとしてアッペンツェル・アウターローデンが分離し、残ったカトリック地域のカントンがアッペンツェル・インナーローデンとなりました。

特筆すべき点として、アッペンツェル・インナーローデン準州は、州民総会（Landsgemeinde）による直接民主制を現在も採用している数少ないカントンの一つです（もう一つはグラールス州）。州民総会では、住民が直接集まって州の重要事項を決定します。この伝統的な民主主義の形態は、スイスの他の地域ではほとんど見られなくなっています。

また、アッペンツェル・インナーローデン準州では、1991年の連邦裁判決まで女性参政権が認められていませんでした。これは、スイスの他の地域と比較して、女性の権利の実現が遅れていたことを示しています。

行政区

アッペンツェル・インナーローデン準州には、基礎自治体は存在しません。その代わりに、以下の6つの行政区 (Bezirk) が基礎自治体の機能を果たしています。

1. アッペンツェル (Appenzell)
2. ガンデック (Gais)
3. シュラット＝ハスレン (Schlatt-Haslen)
4. リューテ (Rüte)
5. オブeregg (Oberegg。一部はアッペンツェル・アウターローデン準州に属する)
6. シュヴェンデ (Schwende)

これらの行政区は、それぞれ独自の行政機構を持ち、地域住民の生活に密着したサービスを提供しています。

まとめ

アッペンツェル・インナーローデン準州は、スイスの中でも独特な歴史と文化を持つ地域です。人口は少ないながらも、伝統的な直接民主制を維持し、独自の行政システムを運営しています。その歴史的な背景や地理的な特徴を知ることで、スイスの多様性をより深く理解することができるでしょう。

外部リンク

* Official Page (ドイツ語)

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