アティエリ・パカラニ

アティエリ・パカラニ（Atieli Pakalani）

トンガ出身のラグビーユニオン選手、アティエリ・パカラニは、1989年8月2日にハアテイホで生を受けました。彼は主にウィング（WTB）およびフルバック（FB）のポジションでプレーする、攻撃的なバックスプレイヤーです。身長183cm、体重88kgという体格を活かし、スピードとステップを武器にグラウンドを駆け回ります。

代表キャリア

パカラニは若い頃からその才能を発揮し、U20トンガ代表に選ばれるなど将来を嘱望されていました。特に注目すべきは、彼が15人制だけでなく、7人制ラグビーにおいても国際舞台で活躍した経歴を持つ点です。彼は7人制オーストラリア代表と7人制トンガ代表、二つの異なるナショナルチームでプレーした経験という、非常に珍しいキャリアパスを辿っています。

15人制では、長年にわたりトンガ代表として貢献。2021年3月現在で13キャップを獲得しています。彼の代表キャリアにおけるハイライトの一つは、ラグビーワールドカップ2019日本大会への出場でしょう。トンガ代表の一員として世界の舞台に立ち、強豪国との対戦で持ち前の決定力を見せました。

クラブキャリア

パカラニのクラブキャリアは多岐にわたり、ニュージーランド、オーストラリア、フランス、イングランド、そして南米と、様々な国とレベルのチームでプレーしてきました。プロとしての第一歩はニュージーランドのオークランドで踏み出しました。その後、オーストラリアへ渡り、スーパーラグビーに参戦する名門、ワラターズでプレー機会を得ました。オーストラリア国内では、州レベルのシュートシールドに参加するサウスタン・ディストリクトズや、かつて存在した国内大会、ナショナル・ラグビー・チャンピオンシップ（NRC）のグレイターシドニーラムズでも経験を積みました。

2015年からは活動の場を欧州へ移します。フランスのプロD2リーグに所属するUSカルカソンヌでプレーした後、ラグビーの母国イングランドの最高峰リーグであるプレミアシップの強豪、レスター・タイガースへ加入。世界のトップリーグの一つで厳しい戦いを経験し、選手としての幅を広げました。再びオーストラリアへ戻ると、NRCのNSWカントリーイーグルスやシュートシールドのイーストウッドでも活躍を見せました。

そして2020年、彼は南米のSLAR（スーパーリーガ・アメリカーナ・デ・ラグビー）に参加するウルグアイのクラブ、ペニャロール・ラグビーに加入し、現在もこのチームを拠点にプレーを続けています。多様な環境で培われた経験とスキルは、彼の選手としての大きな強みとなっています。

まとめ

アティエリ・パカラニは、トンガ代表としてワールドカップに出場し、さらに7人制ラグビーでは二つの異なる国で代表経験を持つという、ユニークかつ国際的なキャリアを持つラグビー選手です。フィニッシュ能力に優れたウィング、あるいは安定感のあるフルバックとして、所属チームに貢献しています。経験豊富なベテランとして、今後も彼のプレーから目が離せません。

もう一度検索