アトランティック・ディビジョン (NBA)

NBAアトランティック・ディビジョン：歴史と変遷

アトランティック・ディビジョンは、北米プロバスケットボールリーグNBAイースタン・カンファレンスの地区の1つです。ボストン・セルティックス、ブルックリン・ネッツ、ニューヨーク・ニックス、フィラデルフィア・セブンティシクサーズ、トロント・ラプターズの5チームが所属し、激しい競争を繰り広げています。ラプターズを除く4チームの本拠地はアメリカ東海岸に位置しており、長年にわたる地域ライバル関係もディビジョンの特徴となっています。特に、MLBやNHLではボストン、ニューヨークのチームとのライバル関係が有名です。

ディビジョンの創設と変遷

アトランティック・ディビジョンは、1970-71シーズンにリーグ再編に伴い創設されました。当時、リーグは14チームから17チームに拡大し、イースタン・ディビジョンとウェスタン・ディビジョンが、イースタン・カンファレンスとウェスタン・カンファレンスに再編されました。アトランティック・ディビジョンには、セルティックス、ニックス、セブンティシクサーズ、そしてバッファロー・ブレーブスが初期メンバーとして名を連ねました。

その後、1976年のABAとNBAの統合により、ニューヨーク・ネッツが加入。1977年にはニュージャージーに移転し、ニュージャージー・ネッツと改名しました。さらに、1979年にはセントラル・ディビジョンからワシントン・ブレッツ（後のウィザーズ）が移籍。1988年にはシャーロット・ホーネッツが加わりましたが、1シーズンのみで他地区に移籍、入れ替わるようにマイアミ・ヒートが1989年、オーランド・マジックが1991年に加入しました。そして、2004年にトロント・ラプターズが加入し、同時にマイアミ・ヒート、オーランド・マジック、ワシントン・ウィザーズはサウスイースト・ディビジョンへ移籍しました。ニュージャージー・ネッツは2012年にブルックリンに移転し、ブルックリン・ネッツと改名しています。

各チームの戦績と栄光

アトランティック・ディビジョンでは、ボストン・セルティックスが圧倒的な強さを誇り、22回の地区優勝を達成しています。これは他のチームを大きく引き離す記録です。次に多いのはトロント・ラプターズの7回です。また、このディビジョンからは9回ものNBAチャンピオンチームが誕生しており、セルティックスが6回、セブンティシクサーズ、ニックス、ラプターズがそれぞれ1回を誇ります。1972-73シーズンのニックスを除き、全てのチャンピオンチームは地区優勝を果たしています。1982-83シーズンには、所属チーム全てが勝率5割以上という記録的なシーズンを迎え、1983-84シーズンには全チームがプレーオフに進出するという快挙も達成しています。

所属チームと過去の所属チーム

現在の所属チーム:

ボストン・セルティックス (1970年加入)
ブルックリン・ネッツ (1976年ABAより加入)
ニューヨーク・ニックス (1970年加入)
フィラデルフィア・セブンティシクサーズ (1970年加入)
トロント・ラプターズ (2004年セントラル・ディビジョンより加入)

過去の所属チーム:

バッファロー・ブレーブス (1970年加入、1978年移転)
シャーロット・ホーネッツ (1988年加入、移転)
マイアミ・ヒート (1989年加入、2004年移籍)
オーランド・マジック (1991年加入、2004年移籍)
ワシントン・ウィザーズ (1978年加入、2004年移籍)

アトランティック・ディビジョンは、長きに渡りNBAを代表する地区として、数々の名勝負と伝説を生み出してきました。今後も、激しい競争とドラマチックな展開で、バスケットボールファンを魅了し続けることでしょう。

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