アトリエ第Q藝術

アトリエ第Q藝術とは

アトリエ第Q藝術（atelier Q）は、東京都世田谷区成城に開設された、小劇場、ギャラリー、アトリエの機能を併せ持つ複合的な文化・芸術施設です。この空間のチーフディレクターは、かつてキッド・アイラック・アート・ホールの運営に携わった経験を持つ早川誠司氏が担当しています。

建物の由来とその理念

この施設は、日本近代を代表する日本画家の一人である故・髙山辰雄氏が晩年を過ごした自宅兼アトリエを改修して誕生しました。髙山氏が長年制作活動を行った歴史ある場所を、現代における新たな芸術創造と交流の拠点として再生するという意図が込められています。施設の開設にあたっては、必要な設備投資資金の一部が、2017年7月14日から約1ヶ月間にわたり実施されたクラウドファンディングを通じて多くの支援者から集められました。

施設名に冠されている「Q」の文字には、「第Q番目の芸術」という深いコンセプトが込められています。これは、古来より認識されてきた主要な芸術分野、すなわち文芸、音楽、絵画、演劇、建築、彫刻、舞踏、そして映画という八つの領域に続く、あるいはそれらを横断し融合することで生まれる未知の芸術表現領域を象徴しています。アトリエ第Q藝術は、こうした既存の枠にとらわれない、自由で実験的な表現を追求するアーティストや表現者が集い、互いに影響し合いながら、これまでにない新たな芸術を生み出す場となることを目指しています。多様なジャンルの芸術が出会い、混ざり合い、予期せぬ化学反応が起きるプラットフォームとして機能することを理想として掲げています。

施設構成

アトリエ第Q藝術は、地下1階から地上2階までの空間で構成されており、それぞれ異なる機能を持っています。

• - 地下1階: 主にアトリエスペースとして利用されます。様々な創作活動やワークショップなどに適した空間です。
• - 1階: 小劇場機能を備えたスペースと、アトリエ空間が共存しています。演劇、ダンス、音楽ライブなどのパフォーマンスアートの上演だけでなく、創作活動にも利用できる柔軟な設計となっています。
• - 2階: ギャラリーとして企画展などが開催される他、カフェスペースも併設されています（cafe & gallery）。アート作品を鑑賞しながら、ゆったりとした時間を過ごすことができる空間であり、来場者同士やアーティストとの交流の場としても機能します。

これらの空間は、それぞれが独立した機能を持つ一方で、施設全体として多様な芸術表現や活動を支援し、来場者に様々なアート体験を提供する場となっています。

利用案内とアクセス

アトリエ第Q藝術の一般利用に関する情報は以下の通りです。

開館時間: 13:00 ～ 19:00（カフェ営業時間）
休館日: 毎週月曜日
* 所在地: 〒157-0066 東京都世田谷区成城2-38-16

交通アクセス

小田急小田原線の「成城学園前駅」で下車し、南口から徒歩約2分と、非常に便利な場所に位置しています。駅からのアクセスが容易なことも、多くの方が訪れやすい理由の一つです。

アトリエ第Q藝術は、髙山辰雄氏の遺した歴史的な建物を舞台に、「第Q番目の芸術」という理念の下、多様な芸術活動を育み、新たな文化創造と交流を促進するユニークなアートスペースとして、多くの人々に開かれています。

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