アナル・ランギ

アナル・ランギ（Anaru Rangi）は、1988年10月19日にニュージーランドの首都ウェリントンで生を受けたラグビーユニオン選手です。彼の主たるポジションは、フォワード第1列の中央に位置するフッカー（HO）です。身長181cm、体重117kgというフッカーとしては恵まれた体格を持ち、特にスクラムやモールといった近接プレーにおける力強さには定評があります。その実力は国内外で認められており、世界的に著名な招待チームであるバーバリアンズにも選出された経験を持っています。

彼のシニアイヤーにおけるキャリアは、主にオーストラリア国内で築かれました。パース・スピリットやメルボルン・ライジングといったオーストラリア国内のラグビーユニオン大会であるNRC（National Rugby Championship）に参加するチームで経験を積みました。これらの国内レベルでの活躍が評価され、南半球最高峰リーグであるスーパーラグビーへとステップアップします。当初は西オーストラリア州を拠点とするフォースに所属し、その後はヴィクトリア州に本拠地を置くレベルズへと移籍し、スーパーラグビーの舞台でさらなる研鑽を積みました。

2020年には、新たな挑戦の場として日本のラグビーリーグを選択しました。当時のトップリーグに所属していたNTTコミュニケーションズシャイニングアークス（現在のNTTコミュニケーションズ シャイニングアークス東京ベイ浦安）に加入することが発表されました。これは、彼にとって初めての日本でのプレーとなり、アジアのラグビーシーンにその存在を示す機会となりました。

日本における公式戦でのデビューは、加入翌年の2021年3月26日に訪れました。ジャパンラグビートップリーグ2021シーズンの第5節、強豪として知られる東芝ブレイブルーパスとの対戦において、アナル・ランギは先発メンバーとして名を連ね、記念すべき日本での公式戦初出場を果たしました。この試合での経験は、彼のキャリアにおいて重要な一歩となりました。

日本でのシーズンを終えた後、2022年にNTTコミュニケーションズ シャイニングアークス東京ベイ浦安を退団することを決めました。その後、彼は一時的に故郷ニュージーランドに戻り、国内の州代表選手権に参加するベイ・オブ・プレンティに短期間所属しました。しかし、同年中に再びスーパーラグビーの舞台への復帰を決断し、過去にも所属していたレベルズへの再加入が実現しました。

現在、アナル・ランギはスーパーラグビー・パシフィックにおいて、レベルズの主要なフッカーとして活躍を続けています。その豊富な経験と、セットプレーにおける堅実なスキル、そしてフィールド全体でのパワフルなプレーは、チームにとって非常に価値のあるものです。レベルズでの活動を通じて、引き続き世界のトップレベルでプレーヤーとしての能力を発揮しています。

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