アニ☆ステ

アニ☆ステ：日本のアニメソングシーンを彩った、短命ながら記憶に残る音楽番組

2017年4月6日、TOKYO MXと海外に向けて放送が開始された『アニ☆ステ』は、地上波テレビ初となるアニメソング専門のランキング番組として注目を集めました。mora(レーベルゲート)が単独提供スポンサーとなり、番組内ではmora以外のCMは一切流れないという、異例ともいえるスタイルが特徴でした。

古坂大魔王と超特急のリョウガをMCに迎え、最新のアニメソングランキングやアーティストのライブパフォーマンス、そしてロケコーナーなど、バラエティに富んだ内容で視聴者を魅了しました。番組を象徴するコーナーは、moraのダウンロード数やTwitter、GYAO!、YouTubeといった動画サイト、USEN、番組へのリクエストなどを総合的に勘案した「This Week Anisong TOP10」でしょう。このランキングは、毎週最新のアニメソング人気を反映し、多くの視聴者の関心を集めました。

さらに、『アニ☆ステ』は、音楽ランキングだけでなく、多彩なコーナーを展開していました。新曲PVのサビ部分だけを流す『アニサビ』、ランキングの合間に挿入されるゲストアーティストのスタジオライブ『スタジオLIVE』、MCの古坂大魔王とリョウガが様々な場所へ赴いてアニメソングに関する話題を多角的に掘り下げるロケコーナー『アニステ☆サロン』など、アニメソングの魅力を多角的に伝える工夫が凝らされていました。過去には、リアルアキバボーイズによるアニメソングの振付再現・検証コーナー『アニソンダンスショーケース』も放送され、話題となりました。

エンディングテーマも番組を彩る重要な要素でした。2017年から2019年にかけて、数多くの女性アーティストや人気声優がエンディングテーマを担当。夏川椎菜、暁月凛、沼倉愛美、天月-あまつき-、亜咲花、everying!、田所あずさ、A応P、=LOVE、ClariS、TrySail、大橋彩香、オーイシマサヨシ、駒形友梨、楠田亜衣奈、立花理香、OxT、halca、山崎エリイ、鈴木みのり、そして再び亜咲花など、実に多くのアーティストが番組を盛り上げました。

しかし、2019年1月をもって『アニ☆ステ』は放送終了。公式サイトでは当初「諸事情により休止」とアナウンスされ、再開への期待も持たれましたが、その後公式サイトとmoraの特設ページが削除されたことから、再開の可能性は消滅しました。2018年には7月から9月にかけての放送休止もありましたが、この時は再開に至っており、最終的な終了の決定には様々な事情が絡んでいたものと思われます。

『アニ☆ステ』は、短い期間ではありましたが、アニメソングを深く愛するファンにとって、かけがえのない存在でした。地上波でアニメソングに特化した番組が少なかった当時、その存在意義は大きく、番組が提供したランキングや情報、そしてアーティストのパフォーマンスは、日本のアニメソングシーンに大きな貢献をしたと言えるでしょう。また、一部スタッフが共通する『音ボケPOPS』といった関連番組の存在も、番組の繋がりを物語っています。現在では公式サイトやmoraの特設ページは閉鎖されていますが、『アニ☆ステ』の記憶は、アニメソングファンの心の中にこれからも生き続けることでしょう。番組終了後も、moraトピックスにおいてアニソンランキングは継続されている点は特筆に値します。

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